仮藻録 in September, 2004

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2004年9月1日(水)

Google ニュース日本版

シンプルで見やすいレイアウトがいい。
英語版が登場した時に日本の新聞社各社は脅威を感じたようで、著作権的にヤバいと日本ではやらないように、無断リンク禁止を強く打ち出して釘をさしていたはずだけど、ここに来てついに登場。次なる新聞社の一手に目が離せないです。
[追記]Googleニュース日本語版、直リンク問題を抱えてスタート(@IT)によると、読売と産経の記事は収集していないらしい。

萌え萌えジャパン第14回 スイカに塩理論

キャラクターとやすらぎ、「萌え」の対義語は「漢」などなどエロゲーを題材にした萌えコラム。今回は面白かった。

月は東に日は西に #09 「それぞれの夜」

†「あいつはただの幼なじみだって…」
競争相手は降り落としたことで、保奈美エンド目指してまっしぐら。今回はオーラス前の一波乱と言うことで二人の行き違い……しかしやっぱり心の奥底で二人はつながっていたと言うおなじみの話。

オーソドックスな恋愛ゲームと言えばそれまでだけど、作品のコアな部分では微妙に古さを感じてしまうんだよね。主人公が走って保奈美の元に向かう場面は、もろにエロゲーみたいなわざとらしい音楽と回想シーンの使い方で思わず笑ってしまった。
主人公の過去と Wind とのシンクロ具合に不安を感じつつも次回へ…。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★, Wind とネタかぶり度: ★★★)

脚本: 佐藤和治, 絵コンテ: しまづ聡行: 演出: 新田義方

Wind -a breath of heart- #09 「風音の咆吼」

こっちも徐々に物語の確信に迫っているようで、今回はいつも街を見守っている飛行船が姿を消し、風音市の住民の持つ不思議な力も次第に消えていくと言う異変が発生。そんな中で真は、わかばを付け狙うストーカー(と言うより痴漢だね)に襲撃され、救急車で病院送り。何も知らないみなもは鳴らない電話を前に一人不安にさいなまれるのだった…。

いつもの元気はどこへやら一人落ち込むみなもが可愛いと初めて思った。「まぁいいか、遅れちゃうよ〜」と冒頭でだけ登場のひなたもコンスタントに可愛くて実に清々しい妹キャラだ。もっと出番を!さらに学園祭の準備とばかりに自転車二人乗りで学校に向かう勤&霞のマンザイコンビも見ていて飽きない。
15分1クールの短いシリーズで終わってしまうのが本当に惜しい作品だ。
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★, 主人公の戦闘力: ★)

忘却の旋律 #21 「圏外圏」

†イメージを喚起する力に満ちたカット
絵コンテは何かと毀誉褒貶の激しい大畑清隆氏。あずまんが大王、飛べ!イサミ、最近ではまぶらほで2話程担当していたのを見れば分かるように、この人はレイアウトやタイミングの取り方がずば抜けて上手いんだよね。この人の特徴みたいな流れに逆らって唐突に挿入されるカットもいいアクセントになってました。

それに応えるように原画&動画陣は、質量ともに素晴らしいも素晴らしい仕事をしていて圧倒されて声が出てこない。落ち着いたらもう一度見直そう。

(期待度: ★★★★★, 満足度: ★★★★★, ビバ!大畑清隆度: ★★★★)


2004年9月2日(木)

サムライチャンプルー #14 「暗夜航路 其之弐」

「お願い、ムゲンを助けて!」と号泣して縋るコザに心を動かされて、ジンはムクロに復讐の刃を向けるのだった…。

今期のアニメ作品の中で、映像と音楽のシンクロ具合にもっとも秀でているのがこの作品だろう。さらに今回は絵の力強さも加わって大作を見ているような気分に浸れた。

前半の琉球音楽風のボーカル曲に合わせて、ムゲンが半生を振り返る回想シーンでは、南西諸島の鮮やかな風景が描かれ、"生き地獄"と言うイメージとは正反対の気がしますが、理不尽な理由ですさんだ人生を歩まざるを得なかったのが伝わってくる。

後半も陰惨な裏切り劇をあざ笑うように綺麗な背景が描かれて、怨みも憎しみも波で洗い流されてしまいそうな程に美しいCG海がやたらと印象に残る。
アクションも久々に気合いが入っていて、刀 vs 拳銃の殺陣は素晴らしい動きだし、幽鬼のようなムゲンが見せてくれた三段斬りも圧巻。さらにクライマックスは高いテンションで、海をバックにした長めのロングカットにはぐぐっと引き込まれてしまった
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★★★, 落ちてないよ度: ★★★★)

脚本: 小原信治, 絵コンテ: 渡辺信一郎、村瀬修功, 演出: 村瀬修功

ふしぎの海のナディア #22 「裏切りのエレクトラ」

†「あなた殺すには一発あれば十分です」
かってタルテソス王国で起こった悲劇がエレクトラの口から語られる。長らく思いを押し殺して生きていたエレクトラが真情吐露して、ネモに対しての愛憎入り乱れた気持ちぶつける修羅場は何度見てもいいなぁ。(^^;
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★★, 問い詰め度: ★★★★★)

脚本: 大川久男・梅野かおる, 絵コンテ: 前田真宏, 演出: 森川滋


2004年9月3日(金)

実体験!オレオレ詐欺の手口

http://www.hyuki.com/tf/より。
かなり長いですが面白いレポート記事。騙す方も何かと研究してますよね。

KURAU Phantom Memory #10 「眠り姫」

意識を取り戻したクラウはシールドから脱出。ダグの助けもありアヤカの追跡を振り切ることが出来た。一方でクリスマスは月面の研究所に移送されてしまう。

ダグさん大活躍の話。クラウの先輩エージェントのような立場で、親子論を諭すシーンがクライマックスで用意されていたわけだけど、自分的に今ひとつ感動できなかった。「どんなに離れていたって親は子供を守ってやりたいと願っているんだ…そう信じたいんだ。俺が」と言うダグの信条が、言葉ではなく何らかのエピソードを通して見せて欲しかった…なんて思うのは過剰な要求か?

とにかくクリスマスが動いてナンボの作品だと言うことは実感できました。

脚本: 吉永亜矢, 絵コンテ: 須永司, 演出: 佐藤育郎
(期待度: ★★★, 満足度: ★★, リナクス無敵度: ★★)

天上天下 #22 「決意」

偶然か必然か?誤って慎の攻撃を受けた光臣は、真の武人とも言うべき強力なパワー(ただし3分間限定)を手に入れる。狂気のシスコン兄(殺人予測レーダー付き)慎が真夜に対する独占欲を強めていく中で二人の対決は避けられないものなのか?

天覧武會決勝戦での対柔剣部用のスペシャルチームとの戦い、復讐鬼と化したフー・チェインなど面白そうなネタも二人の対決のお膳立てとばかりに早く送り気味に消化されて、ちょっともったいない気がした。

ラプラスの魔みたいな決定論的自然観で「運命」を説明する慎だけど、結局のところ全てが彼の思惑通りと言う展開は、見ていて気持ちがいいものではないよなぁ。それにしてもこの龍眼兄妹に惚れられる相手は不幸だ。「逃げたら殺す。お前にかかわった人間一人残らず殺す」と覚醒した亜夜もいずれは口に出しそうで、現代編の金髪主人公にも同情してしまう。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★, 天覧武會の盛り上がり度: ★)

脚本: 犬飼和彦, 絵コンテ: 平塚佳雄, 演出: 有冨興二

「八つ墓村」 横溝正史 [角川文庫]

amazon / bk1 / 旭屋 / 紀伊國屋 / 楽天

確かこの本を買ったのは「八つ墓村」はズバリ「萌え小説」と言う佐藤ケイのコラムの転載スレが 2ch ライトノベル板に立った直後だったと思う。順調に積み本化してしまったものの、2年半が経過しながら未だにスレが残っていたのが感慨深く思わず読み始めてしまう。ちなみに私は国産ミステリに疎い自分は、横溝正史を初体験だっ。

第一印象は平易な文体。怪奇小説みたいなおどろおどろしさは無く、文学臭皆無の素朴な文章は中学生向けのジュブナイル小説みたいな分かりやすさ。昭和24年に発表された昭和20年代を舞台にした作品とはとても思えない普遍性を持った小説だった。さらに連続殺人事件が発生して名探偵の登場とくれば推理小説なんだけど、本格推理と言うよりも、宝探しあり、ロマンスあり、伝承あり、洞窟探検ありのエンターテイメント性抜群の作品になっていて、ここらへんが現代でも広く指示されている理由だろう。最後まで驚きの連続だった。

期待の萌えヒロインは、前述のコラムでしっかり解説されてますが、閉鎖的な山村に戻った28歳の主人公が姉に当たる春代さんに、「お兄さま」「お兄さま」と慕って来る従兄妹の典子の二人からモテテモだったり、都会的な感覚の美弥子さんに惹かれたりと恋愛方面でもなかなか強力。ちょいヒロインの年齢が高いわけだけど、天真爛漫だったり天然のおっとり系だったりと精神年齢が低めなのは今も昔も変わらないのね。
国産古典ミステリあなどれん…。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★★★, 萌え小説度: ★★★★)


2004年9月4日(土)

同人ソフト「モビルフォースガンガル」店頭デモムービーを公開(目玉ソフト)

同人ど〜らくより。
懐かしいスペハリ風の 3D シューティングゲーム。

ニニンがシノブ伝 #09 「女の子、あったまるの巻」他

相変わらずお色気ギャグアニメとしては高いレベル。今回はタイトル通りに露天風呂、お風呂と肌色シーンが多めだったのでついつい見入ってしまう。お気に入りの雅もお風呂に颯爽と登場、出ないと思っていたユニバー猿も登場、

B パートは、作監に倉嶋丈康氏が起用され、アニメ本来のキャラクターデザインにこだわらない OAV シリーズみたいな濃ゆい作画が素晴らしい。多用される頬染めと胸の動きに漢のロマンを感じてしまう。おっぱい党ですが何か?

(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★★, 倉嶋丈康作監: ★★★★)

脚本: 金月龍之介, 演出: 外崎春雄, 絵コンテ: しまづ聡行, 作画監督: (A)板垣敦・(B)倉嶋丈康

マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ ピュア #75「心の奥のこころ」

少しずつ記憶を取り戻しつつある海斗は、世話になっているリヒトの家を出ると心に決める。それに動揺したみかるは、よりいっそう海斗への思いを強めて縋るようになる。

本来の視聴者からすれば、みかるの媚び媚びな行動に反感を感じでしまうんだろうか?男の自分から見ると、るちあよりもみかるの方に"来る"ものを感じてしまい、今回も薄幸そうなところに強く惹かれてしまう。

物語の方は、ミケルがマーメイドプリンセスたちの拉致から抹殺へと突如作戦の方針を変更。それを受けて珍しく揃い踏みの悪役五人が合同作戦を…と言う展開は面白そうだったのに、やっている事と言えば、四組がジャンルの違う歌をバラバラに歌うだけ。アニメ的にも次々に切り替わるシーンがあわただしくて今ひとつ面白くなかった。るちあたちの新曲もちょっとインパクト弱めかな…。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★, 不協和音度: ★★★)

脚本: 早川正, 絵コンテ・演出: 松本マサユキ


2004年9月5日(日)

本の「表紙画像を使わせてください」各社問い合わせ結果(旅と現代文学。)

少年少女科学倶楽部より。
Amazon はライトノベルに弱かったり、bk1 は明文化されていないルールが面倒だったり、楽天ブックスは帯付きなのが美しくなかったりとネット書店経由で表紙画像を使うのも不自由なところがあるので、出版社からの統一的なガイドラインが欲しいところ。

カラフルPUREGIRL 休刊のお知らせ

MOONPHASEより
ついに正式発表。新創刊初期の更科修一郎氏のコラムなど読み応えのある記事が多かったのにこれも時代の流れか…。

DearS #09 「チクッとした」

主人公と幼なじみだった過去のエピソードを交えて、寧々子の内面を描いた話。ファッションに気を配らない一方で趣味がコスプレ衣装作りだったり、子供の頃から SF に造詣が深かったりと、その道まっしぐらなところが実にいい。(^^;

「男オタが理想とする彼女は友達のようにつき合える女オタ(ただし逆は違う)とよく言われるように、皆が羨むような美人よりも、普段着のままつき合えてシュミに理解のある相手の方が遥かに魅力的に感じてしまう。そういう意味でもねねこは魅力的なヒロインなのだ。そうなのだ。

終盤のねねこのトラウマをめぐって二人が対立→解消と言うプロセスが、過去の記憶の中で自己完結していたためにカタルシスにかけるラストになっていたのが残念。それよりも全体的に厳しすぎる絵(特に全身を描いた時のバランスの悪さ)が続くので、見ていてストレスを感じてしまう…。
(期待度: ★★, 満足度: ★★★, ねねこのオタク度: ★★★)

脚本: 吉岡たかを 演出・絵コンテ: 福本潔

「あそびにいくヨ!4 やめてとめてのうちゅうせん」 神野オキナ [MF文庫J]

amazon / bk1 / 旭屋 / 紀伊國屋 / 楽天

押しかけ猫耳宇宙人エリスと愉快な仲間たちの繰り広げるドタバタラブコメもこれで4巻目。宇宙規模にスケールを広げての(少し)ミリタリーアクションが多めで、和やかな食卓での一時、激甘なラブコメと言った日常を描いた場面が少ないところに不満を感じてしまう。前巻がとことんまで無意味な馬鹿っ話(褒め言葉)だったので、たまにはこういった話が必要なのかも知れんけど。

ホルスタインみたいな猫耳ヒロインよりも、つぶらな瞳の二頭身・猫型アンドロイドの方が萌える。気が付くとバリエーションが増えているのね。
(期待度: ★★, 満足度: ★★, うにゃー度: ★★)


2004年9月6日(月)

マルちゃん図書館/赤いきつね物語(四)

タマヒメβ版より。
油揚げがきつね、揚げ玉がたぬきと呼ばれるようになった由来、関西と関東の味の違いなど豆知識。カリオストロ公国でもルパンと次元が食べていたりと、入れ替わりの激しい新規商品とは違い息の長い定番カップ麺だよね。

蒼穹のファフナー #09 「同化〜わかれ〜」

ホント脇役には冷たいアニメで、最近露出の多かった甲洋もあっさり退場。
敵味方の相対的な強さが掴みにくい戦闘シーンが少ないとずいぶんと安心して見られるような気がします。ただしパイロットのクラスメイト死亡と言う同じような話を扱った「ガンパレードマーチ〜新たなる行軍歌」の上手さが際立ってくるのも確かで、喪失感とか人の絆と言うものをもう少し描いて欲しかったなぁ…。個人的には、総士、一騎、甲洋、翔子らが痴話喧嘩みたいな会話を繰り広げながら、危ういチームワークを見せつつもフェストゥムと戦う…と言う話をしばらく見せて欲しかったのに二人とも見せ場は初陣のみ。どうも一騎と総士の間に割って入ろうとすると強制排除されるようだ。(^^;

今回頑張っていたのは猪突猛進系の武道っ娘・カナメちん。ピンクのピチピチなパイロットスーツと男っぽい顔立ちのギャップになかなか萌えるものを感じます。ただし初陣はクリアしたもののこの性格だと棺桶に片足を突っ込んでいるような気がしてならないです。せめて恋愛でもして…と思ったけど、残った男にろくなのはいないしなぁ…。

地味ながらも下級生タイプの三つ編みヒロインが登場。おばさんばかりのオペレーターの中でキラリと光りそうな存在になることを期待します。
(期待度: ★★, 満足度: ★★★, 簡単操作な生命維持装置: ★★★★)

脚本: 山野辺一記, 絵コンテ・演出: 鈴木利正


2004年9月7日(火)

Microsoft Windows XP SP2 FAQ テンプレ 導入結果報告

Windows 新規インストールのための SP2 適用済みブート可能 CD-ROM の作成なんてのもあるので、メモメモ…。

編集長に聞く 週刊少年マガジン・工富保さん(MSN-Mainichi INTERACTIVE)

連載中の『ツバサ』は8割、『魔法先生ネギま!』は6割が女性ファン。主人公もいかつい少年から美少年が多くなっています。

日刊海燕より
萌え作品の主人公で、ひところ多かったオタ系の駄目男くんから、なよなよした女性的な性格が多くなってきたのを如実に感じますが、こういう理由だったのね。

GIRLSブラボー first season #08 「いっぱいでブラボー!」

†夢の中まで、湯気!湯気!湯気!
絵のクオリティが安定いるのに、この内容の無さは一体…。ドタバタをやるにしても主人公は低血圧みたいなノリの悪さだし、ツッコミヒロイン格の桐絵も愛想が悪かったりとテンションが上がらない。結局福山が活躍しないと作品が盛り上がらないし、彼の出番が多いと不快指数が上がるジレンマ状態。アニメ屋さんもタイヘンだー。
(期待度: ★★, 満足度: ★, 平成うる星やつら度: ★★★)

脚本: 日暮茶坊, 絵コンテ: 小林一三, 演出: 西山明樹彦

MADLAX #23 「迷心 -doubt-」

アンファンに因われたマーガレット救出するために、マドラックスとエリノアが共同作戦。軍の巡視艇を奪って川を遡行し、いつものごとく激戦地を正面突破。しかし行く手にはマドラックスを殺したくてウズウズしているマーガレットが待ち受けているのだった。

マーガレットがあっちの世界に逝ってしまった今、亡くなったヴァネッサにも悲しむマドラックスにも同情できず、この作品の楽しみはエリノアだけ。懐中電灯で兵士を殴ったり、50口径の機関銃を乱射して活路を開いたりとそれなりに活躍しているものの、マドラックスの狂ったような戦い方と比べると地味すぎる〜。初期の頃はもっと万能メイドっぽかったのに。

ヤンマーニで無敵モードと言うこの作品本来の面白さ?は戻ってきたようで、今回は拳銃キャラの最終奥義、弾丸を弾丸で迎撃と言う荒技も飛び出してぶったまげ。これくらい荒唐無稽じゃなくちゃマドラックスじゃない!
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★, 次週のエリノアやばいよ度: ★★★★★)

脚本: 黒田洋介 絵コンテ・演出: 守岡博


2004年9月8日(水)

なぜ、犬娘は普及しないのか?(犬娘向上委員会)

タマヒメβ版より。
猫耳キャラとキツネっ娘は萌えますが、仔犬系は微妙かな…。

萌えゲームが迎えた「曲がり角」(ITmedia)

高野氏は、あるアニメ制作中に監督が漏らした言葉を引用する。「最近の視聴者は、30分のアニメ全体でなくシーン単位で見る」。あのシーンの、どのカットが良かった……などと批評されるという。ユーザーはストーリー性より、キャラの立ち居振る舞い、特徴にばかりこだわるようになった。

これは耳に痛いな…。高野氏がプロデューサーをしていた作品は、シスプリ, RePure, ハピレス、と言うことで、2クールを通して主人公の成長を描いたビルディングスロマン…のはずだったのに、無念の監督交替となったシスプリで、近視眼的な批判を重ねていた自分に反省。

ただし80年代のアニメマニアも、ストーリーなんて関係なく作画監督や原画(金田氏や山下氏の独特の動きとポーズ)の話ばかりしていたんだから今のアニオタがとことん駄目と言うわけでもない。

王道回帰路線もギャルゲーではときメモ3が外れたり、センチの続編がさっぱり話題にならなかったり、アニメだとラーゼフォンの王道さにケチが付けられたりと、ブランド力が残っていないとなかなか難しい。
とりあえず「10歳代の開拓を目指す」そんなので、双恋には無闇にケチはつけないように暖かく見守っていこう。

月は東に日は西に #10 「もう一人の自分」

†昨日見た「はにはに」は夢だったのか?
気が付くと直樹とそっくりな美琴の弟がこの世界にやってきて温室のガラスを割ったり保健医の仁科先生の机を荒らしたりと大暴れ。見つかるや否や「どうでもいい、疲れたからゆっくり眠りたい。夢が終わる時間だ」と謎セリフを残していきなり投身自殺?

わけの分からない展開で、頭を抱えてうずくまる主人公が見ている自分に重なってくる。完全においてけぼり。
(期待度: ★★, 満足度: ★, 学園ラブコメ度: ★)

脚本: 佐藤和治, 絵コンテ: しまづ聡行: 演出: 新田義方

Wind -a breath of heart- #10 「同化体」

紹介されていた DVD 収録話のリストでは、

第9話「風音の咆哮」
第10話「風の悲しみ」
第11話「同化体」
第12話「想いを伝えて…」
第13話「想い戸惑い」
第14話「古からの運命」
第15話「風と共に」
第16話「想い届くとき」

となっているので、どうやら前の話が飛ばされてしまった様子。次週は2話飛ばしと言うことで激しく不安だ…。
[追記]SnowMousse(9/9)によると、9,11,14,15話が彩ルート。カットされた10,12,13,16話がみなもルートと言うことで、話はつながっているらしいです。(9/9)

物語の方は予知夢と言う名の夢と世界と現実の交差する真実が見えにくい形で、彩の正体とこの街の由来が語られる。この街の奇蹟の力は大昔に召喚した神が、代償として生贄を捧げる代わりに授けてくれたもので、生贄を捧げる儀式を行ってきたのが彩でその肉体は老いることが無いらしい。

邪神とか生贄とかファンタジーRPGみたいなワードにクラクラしますが、これって「忘却の旋律」も似たようなものか…。(^^;

殺伐とした展開の中で、「たっだいまー」と、とことん能天気なひなたが一服の清涼剤のようで心が休まる。良く出来た妹ですよ〜ホント。今期最萌妹。
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★, 物語飛ばしモード: ★★★)

忘却の旋律 #22 「ミトラノーム」

†「宇宙はいい。肌に突き刺さる冷気が頭脳を冴え渡らせてくれる」
チャイルド・どらごんの演技が、必要以上に舞台で演技しているように描かれているんだけど、何か意味があるんだろうか? サイレント作戦も表向きの理由のほかに何か別の目的(宝石箱?)があるようだし、彼の元に忘却の旋律が現れるのもメロスの戦士の資格があるから? 「その腕にあるのは呪われた印だ」「社会不適応者の分際でよくも俺の海を」とボッカにやたらと突っかかるのも、メロスの戦士との何らかの因縁を感じてしまう。

因縁と言えば、遠音とディスカウントうりぼうとの因縁めいた対決は、鼠講谷で何があったのかちと思い出せない。スカイブルーとは見識があったものの彼がアイバーマシンだったのは知らなかったようで、何が気持ち悪かったんだろうか?
それはともかく今回は、遠音がスカイブルーと顔を合わせて恥じらいの表情を見せるあたりにゾクゾクさせられた。

「言葉を喋れる猫がいたら猫の形をした人間なのよ」以下のココの話は、宇宙船の中にまでやってくるあることないことインコのセリフにかかってくるわけで、(インコが自分の言葉を喋るのは)「人間たちの多くが自分の言葉を喋らなくなったから。バランスを取っている」そうだ。となると、以前のインコが喋る必要の無かった世界というのもあるのかな?

吊りズボンのユニコーンシリーズの4号は謎めいた交通標識演出が過剰すぎて意味不明なんだけど楽しいと言えば楽しい。他にも障子を前にシルエットで会話するボッカとチャイルド・ドラゴンなど今回もケレン味のある演出が山のようにってさすが大畑清隆絵コンテは一味違う。
(期待度: ★★★★★, 満足度: ★★★★, バニー萌え度: ★★★)

脚本: 榎戸洋司, 絵コンテ: 大畑清隆, 演出: 三芳宏之


2004年9月9日(木)

「世界名作劇場」のキャラクターたちが戦う格闘ゲーム

好き好き大好きっより。
2D格闘ゲームツクールで制作したものだそうで、登場キャラが3人と少ないのが残念。ただしフリーソフトで面白いゲームまとめページによると評価がいいのであとでやってみます。

サムライチャンプルー #15 「徹頭徹尾」

やってきたぜ夜の大阪。プロローグが長めの関西編は一大巨編かと思いきや単発のコメディネタながら、今回もやたらと面白かった。
小判偽造ネタと言う話に触発されてか、微妙にカリオストロの城を意識した作りになっていて、微妙に性格の変わったキャラクターは、ムゲンは女好きだけどどこか子供っぽいところのある宮崎ルパン。ニヒルだけど三枚目のジンは五右衛門だし、ゲストヒロインの公儀隠密女忍者・八葉(CV: 日高のり子)は峰不二子を彷彿とさせる男の操縦ぶりは見事。

さすがに30分番組と言うことでクラリスはいないし、銭形も結婚式も無かったりしますが、「お咎めは後ほど、取り急ぎご報告を」みたいな有名なセリフを聞けたり、影みたいな根来忍者軍団、さらには遊廓の地下に広がる光景と、面白くネタをアレンジしてました。

ラストもこの作品には珍しく爽やかなオチで、八葉の準レギュラー入りを期待したいところ…なんだけど残り2話じゃ再登場すら期待薄か…。
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★★★, フウの存在感: ★)

脚本: 下船渡上段, 絵コンテ・演出: 中澤一登

セリフだけは知ってるのに、どこで使われてるのか不明コン(自アン)

BRAINSTORM より。
自分の場合だとだいたい始めて聞いたところが発祥場所と勘違いしてしまうようで、「○○かわいいよ○○」の元ネタがさんまと言うのは知らなかった…。

このライトノベルがすごい! 近道マップ(本日の有里)

記事が増えたことで本家のサイトマップの見通しの悪くなっていただけに、一覧で記事を見渡せるこちらのサイトマップは使いやすいです。

萌え市場の停滞 というよりは 危機(貧乏だけど心は萌え)

最近の電撃文庫の乱発状態について。コメントには一人の作家あたりの冊数は変わらず、抱えている作家が増えただけと言う意見もありますが、ライトノベルも充実してきた分だけ確実にジャンルの階層化・細分化が進んでいることを再確認。


2004年9月10日(金)

あのAAの元ネタ(損損損)

何度も紹介されているところですが、順調に更新が続いていて、最近良く見かける謎な AA の元ネタを確認できたりと新たなる発見が多かったのでメモ。

KURAU Phantom Memory #11 「呼び合う声」

因われのクリスマスを救出しに、アヤカや父親たちの待ち受ける月面研究所に単身乗り込むクラス…。熱い展開を期待していたのに、あまりにも簡単に密航で月に行けたり、基地潜入も無計画に正面突破の力技で、あきれる程に大味な展開…と言うのが素直な感想。

この作品は入江泰浩監督の絵コンテ回を中心に日常における何気ない演技が冴えていたの良かった。しかし今回は前半のアクションこそ動いていたものの、クラウと父親が対面する感動のシーンはテレビ東京の安物深夜アニメみたいに少ないカットを最小限の動画でつないだような紙芝居状態で泣けてくる。

次回は久々にクリスマスが活躍しそうなので期待しておきますか…。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★, 人物関係が見えない度: ★★★)

脚本: 鈴木やすゆき, 絵コンテ・演出: 北村真咲

天上天下 #23 「呪縛」

†「そして夏が過ぎてゆく…」
最終回目前になって、シリーズ最大の山場である"龍眼"の慎 vs "真の武人"の光臣の対決に、引っ張って引っ張ってようやく突入する。
夏の終わりの海で最後のデートとか、赤く染まる紅葉の下で、柔剣部最良の時代を記念写真に納めるなど、残された最後の時間を穏やかに過ごすあたり、いかにも青春ものっぽくてぐっと引き込まれた。多少クサくても思い出の1ページみたいなシーンに心打たれるのは年を重ねたからだろうか。(^^;

そんでもって肝心の試合の方は、格闘アクションものなのに格闘アクションに見るべきところがなかったこれまでと同様に、今回も不満が残る出来栄え。見ている方が、すげーすげーとやたらと興奮している絵は、なんだかヤマモトヨーコを思い出してしまった。
一方的な展開だったので仕方ないのか…?

試合の結末は予想外のもので、自分の呪われた運命を断つための後継者として光臣を見い出して、望み通りの結末を目前にしながら、一方でであきらめの悪い生への執着を見せ、結果的に龍眼パワーを暴走させて自分を愛してくれていた真魚を巻き添えに最後は自決とはなんとも浮かばれない。

このところ評価が上がってきた真魚だけど、「バカ妹!」と真夜を叩いて説教する一方で、ここぞと言う場面で乱入するのは、愛の強さを見せられたと言うよりもわがままなところを見せられた感じ。それにしても最後まで不憫なキャラでした。合掌。
(期待度: ★★, 満足度: ★★, ベテランと若手声優の演技力の差: ★★★★)

脚本: 犬飼和彦, 絵コンテ: 三宅綱太郎, 演出: 破慌汰


2004年9月11日(土)

ニニンがシノブ伝 #10 「忍者、クリスマスるの巻」他

作る方が慣れてきたのか、見る方が慣れてきたのか今回はノープロブレム。あはは…あはは…あははのはと、全くストレスなく楽しめました。

音速丸のはまったトラップの蟻の群れがやたらリアルな質感で、ここらへんはアニメの良さ。あとは指で楓の乳をまさぐる忍と、ライトな百合関係が微笑ましい。(^^;
「忍者、呪われるの巻」では、アニメファン向けの呪いネタも新たに加わるなど、アニメオリジナルの部分も面白かったです。
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★★, サンタルックの楓: ★★★★)

脚本: 金月龍之介, 絵コンテ: 及川啓, 演出: 野中卓也

マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ ピュア #76「私の欲しいもの」

†「今日は思いっきり泣いてみな」
ちまちまと展開されるメインプロットの海斗が記憶を取り戻すまでの話は、リヒトがるちあに対して必要以上のやさしさを見せたことで、四人の関係は複雑化。しかし不器用で一途なるちあはリヒトの気持ちに気付いた様子はなく、ハラハラしていたのは周囲だけなのね…。

†「るちあより点数が低いのはまずいわね…」
お約束の歌合戦バトルパートの方は、蘭花が相手と言うことで期待してなかったわけだけど、カラオケの場面でやたら盛り上がっていたのに加えて、さりげないパロディの数々など地味ながらも面白かった。

それにしても三人の低い点数は、蘭花の心理作戦…かと思いきや彼女たちの本当の実力だったとは! さらに逆上して意味もなくマーメイドプリンセスに変身して高得点に挑戦する三人の行動、マーメイドプリンセスを誘き寄せるためにカラオケボックスを作って待ち受けていた蘭花の無茶苦茶な計画、さらに暴れ馬ヒッポと、随所に見えるお馬鹿な展開がなぜか心地よい作品でした。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★★, 三人の歌の実力: ★)

脚本: 吉村元希, 絵コンテ: 鈴木敏明, 演出: 石倉賢一


2004年9月12日(日)

笑える小説教えてください

モノグラフより。
今年読んだ中で笑えたのは、リズミカルな文体が心地よかった町田康の「夫婦茶碗」で、「人間の屑」に登場する、元パンクロッカー(愛猫家)がツボでした。
そういえば クロスレビュ mix deepestの今月分が本作だったので思い出して目を通したところ、萌えミステリ界隈?では今ひとつ評価されていないのね…。

「キューティーハニー」の大不振によりトワーニが正式解散へ

鷹澤遊戯場より
早くも来年でエヴァンゲリオンから10年と言うこともあるので、もう一度アニメの世界に戻ってきて新しいスタンダードを打ち立てて欲しいのが個人的な願いなんだけどね。

DearS #10 「らんこーするですに!」

†「不純異星人交遊だよ」
妹が早くも帰国してきたことで、葉月・ニア・エロ先生とウザキャラの三重演。下宿でも学校でも商店街でも心休まることのない。
そんな中で勉強会イベントは、ねねこやミゥと落ち着いたキャラの見せ場が多く今回の数少ない収穫。ねねこの「いつまで続くかのかのぅ。こんな賑やかな生活が…」と言うセリフからすると、穏やかな日常の象徴みたいな扱いでこれからラストの向けての急展開を予感させるものがありました。

「ンマい、こりゃンマい過ぎるですニィ」と捨て猫みたいにがっつくニア萌え。DearS の幹部候補生的な立場みたいだけど、半端じゃない記憶力の悪さからするとお笑い担当なのか?
ここに来てバイター、シープ種、ドッグ種と言った専門用語が多数登場。ニア並の記憶力を誇る自分が来週まで覚えているとはとても思えない。(^^;
(期待度: ★★, 満足度: ★★, 作画崩壊の呪い: ★★★★)

脚本: 吉岡たかを 演出・絵コンテ: 福本潔


2004年9月13日(月)

女性向けの新アニメ雑誌「PASH!」創刊

カトゆー家断絶より。
久しぶりの新規参入と言う事もあり、マーケットの広がりに期待。現在のムチャクチャなアニメ放送本数を相手にするには、既存のアニメ雑誌だとどうも役に立たないところが多く、このところ目を通すたびに、2ヶ月先の新作紹介と1ヶ月前に終わった品の最終回特集ばかり…なんて思っているのは自分だけか?

アニメ秋の陣

に目を通しておおまかに概要をつかむ。飽和状態と言うよりも完全に溢れている状態で、第一話のみの全チェック…なんてのも至難の技。そんな中で話題にもならず消えていくような作品を一つでも発見・紹介できればいいと思ってますが、果たして…。

蒼穹のファフナー #10 「分解〜すれちがい〜」

ガンダム以降のロボットアニメで定番の主人公脱走ネタなんで、お約束と言えばそれまでなんだけど、苦悩も伏線も無くこれほどまでに説得力の弱い話は珍しい。今回伏せられた一騎を誘う狩谷のセリフに全てを解く鍵があるのでは…と楽観視してみますか。(^^;

ONE の長森の名セリフ、「うん、絶対。たぶん浩平がわたしの頭の中知ったら、びっくりするよ。浩平のことばっかで」が思い浮かぶくらいに一騎の頭の中には、総士のことばっかりのようだ。彼が島から亡命したら、島の司令官のオヤジが気まずいだろう…とか、今度フェストゥムが攻めてきたら島は壊滅だろうな…とか、普通に考えるような些細なことはまず考えないんだろうなぁ…。

学園でのコメディパートも寒かった。「バッカヤロ〜!」「俺の青春を返せー!」「ウッヒョヒョーイ」と言うセリフはさておき、籠城して青年の主張をマイクアピールなんてネタは、全共闘世代の作家じゃないんだからやめておけ。

萌えアニメ的には、手下二人を従える姐御肌の要とか、真矢の家で女だらけの家族に混じっての夕食会など細々としたシーンが記憶に残る程度。いずれにせよ色ボケの二人が亡くなった今となっては恋愛要素は厳しいところ。
(期待度: ★★, 満足度: ★★, 青春学園ドラマ: ★★)

脚本: 山野辺一記, 絵コンテ・演出: 榎本明広


2004年9月14日(火)

アメリカ版アニメシスプリにおける兄の呼称リスト(Ultimo Spalpeen DAILY WAFFLE〜日々雑感 9/13)

作品タイトルは「Sister Princess: Oh, Brother!」だそうで、、12+1人の妹たちによる13パターンの兄の呼び方リストが紹介されています。発売される 10/19 には、果たして青い目をしたお兄ちゃんのハートを鷲掴み出来るのだろーか?

あなたの読書人生に大きな影響を与えた一冊(人力検索サイトはてな)

モノグラフより。
短期間で寄せられる膨大で真摯な回答と、それに対する質問者のマメなコメントに好印象。

「ROOM NO.1301 #3 同居人はロマンティック」 新井輝 [富士見ファンタジア文庫]

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ROOM NO.1301 #3富士見ファンタジア文庫でこんな展開アリなの…?と衝撃を受けた第一巻に比べるとだいぶ落ち着いた感じで、メインとして描かれた夏休みを利用して海に行く話は今ひとつ盛り上がらなかった気もしますが、最後の最後に思わぬ相手から爆弾が炸裂して修羅場が広がる。
魅力的なヒロインたちに囲まれた喪失した愛を探す日々はまだまだ面白く、主人公の苦悩も深まりそう。(^^; 早く次の話を…。

せっかく表紙イラストを飾っていると言うのに、お気に入りのイノセント系芸術家・綾の出番は少なめ。前巻でどこか暗い未来が暗示されていたのに続いて今巻では彼女の口から「このマンションからはいつか大人になって出て行かないといけないんだよ」と祭りの終わりを予感させる言葉が出て来る。この庇護欲を掻き立てまくりの、大きな子供みたいな年上の女性が、意外にも主人公を導いてくれるキャラになるのだろうか?
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★★, あねもえ度: ★★★★)

GIRLSブラボー first season #09 「魔法大戦でブラボー!」

この作品にしては珍しく安定感のある話で、初めて楽しめました。

主役は福山リサで、トモカの魔法がリサの幼い頃の記憶を刺激して、幼い頃にたった一人の友達だった人形との楽しくもせつなくもある思い出を回想する形で彼女の内面が語られる。何事もひたむきに打ち込んでいる姿は美しいと言うわけで、放蕩娘のリサの心の奥底に眠っていた純粋な気持ちが見ていて心地良かった。

冒頭のシャワーシーンはさておき、ときメモ2の楓子を幼くしたような姿に変身させられた"えび"が、だぼだぼワイシャツを着ていたり、胸元の切れ込みが深めのセクシーな魔道師ルックで決め込んだリサのほんのりエッチな雰囲気はいい感じ。最初からこっち方面を狙えばいいものを…。

ただし雪成、桐絵、コヨミの三人は存在価値がまるでなかったし、トモカは心の底までお子ちゃまキャラなので、恋愛対象には辛いものがある…。それにしても福山兄はストライクゾーンが広そうだな。
(期待度: ★★, 満足度: ★★★, ちょっといい話度: ★★★★)

脚本: 渡辺陽, 絵コンテ: 井出安軌, 演出: 友田政晴

MADLAX #24 「献心 -hearts-」

この作品はどこから見てもビートレイン制作作品で、序盤を除けば脚本を担当した黒田氏のカラーはさっぱり感じられなかった。「本質」とか「素質」と言った抽象的な単語を並べて煙に巻く物語の方は今ひとつの感があったんだけど、今回はエリノアを中心にセリフ回しが印象的な、セリフが耳に残る話でした。

†マーガレットの花に囲まれて
繰り返されるエリノアのセリフ「それが私の仕事ですから」「それが私の願いですから」と言う言い回しに加えて、「あなたは私の…私の家族です」と言う一言は、エロゲーで家族こそ至高の関係だと頭に叩き込まれてきた自分からすると、琴線を刺激されまくり。

人形を抱いた少女がいる世界は彼岸の彼方と言うのも今ごろになって知った。ここらへんストーリーをちゃんと追いかけていなかった事を後悔。

†「あの子ったら参るわ。まるで告白じゃない」
ワンマンアーミー・マドラックスのヤンマーニの舞は過激になる一方で、今回は白いドレスを着て朝っぱらから装甲車・戦車・さらには戦闘ヘリを相手に大暴れ。いい加減誰か止めてくれ〜!
リメルダとの最終対決?も意味不明な展開に加え、「私と言う存在を覚えていて欲しいの」「あなたの中で私に私をいさせて」と昼間っから恥ずかしい百合会話を重ねるなどこっちも勘弁してくれぇ。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★★, エリノアさん活躍度: ★★★)

脚本: 黒田洋介, 絵コンテ・演出: 川面真也


2004年9月15日(水)

月は東に日は西に #11 「時空を超えて」

†「実は私たち100年後の世界からやってきた未来人なんです」
長々と説明セリフが続く動天驚地な展開。登場人物の半数近くが未来人と言うだけでも、驚きなのに加え、祐介と直樹二人のインチキくさい正体は全く読めなかったです。

この二人の設定は、別れの悲劇と再会の感動を一挙両得に描ける強烈な力技のような気もしますが、あまりにも話の展開が凄すぎて感情移入もなければ余韻に浸る暇もなく呆然と見守るだけでした。
(期待度: ★★, 満足度: ★, SFファンタジー度: ★★★★)

脚本: 佐藤和治, 絵コンテ: 後藤象一郎, 演出: 中山敦史

Wind -a breath of heart- #11 「古からの運命」

言われていた通りに彩がヒロインの話で締めるようで、せっかく積み上げてきたみなもとの恋愛イベントもどこかに消えてしまったのが悲しい…。
物語の方は、すさんだ目つきをした彩の口から過去(なんと1000年前だそーだ)の悲劇が語られて、それ以来宿命と言う檻に閉じ込められていた彼女の心情が明らかになった。血塗られた道を自ら選択して長い間それを実行するのを生業にしていた彼女が、主人公の一言で突然縋るようになるのは急展開と言う気もしますが、葛藤もなくトントン拍子で物語が進むはにはにに比べれば遥かにマシということで素直に納得しておこう。

生贄少女の嬌声と下卑た男の笑い声にエロゲー的展開を期待したのは秘密だっ。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★, 伝奇ファンタジー度: ★★★)

忘却の旋律 #23 「世界を貫く矢のように」

†「みんな〜乳絞りの時間だよ〜」
面白い。カットと作画(使い回しが多かったかも)だけでまるまる30分集中して見入ってしまうだけのパワーに溢れた話だった。ただし期待していた説明(遠音とうりぼうの関係や4号とココとの関係)があっさりカットされたのと、宇宙でも地上でもいまいち戦況が分かりにくいのがマイナス。いきなり登場の少年メロス同盟って何なんだよ〜。

†「本当の狙いを教えちゃおう」
サイレント作戦は、ミトラノームの振動を止めるだけではなく、その名の通りにメロス(メロディ)の戦士のトリプルエースを葬ることだそうで、音楽ネタの多いこの作品を意識してかカラオケボックスが隠喩として使われている。ノリノリで歌うチャイルドどらごん様の下手くそなカラオケに魅せられてどうでも良くなってきたり…。

動き出したミトラノームは、過去と未来を単振動で動き出す永久機関と言う事だけど、ホルの迷宮の設定も確か同じような感じだったと思う。

それにしても、「お前みたいな怪物はこの宇宙から消え去れ!」「社会はお前なんか必要としていないんだ!」などと罵倒される主人公って一体…。
(期待度: ★★★★★, 満足度: ★★★★, 意味不明度: ★★★★)

脚本: 榎戸洋司 絵コンテ・演出: 大畑清隆

「本格推理委員会」 日向まさみち [産業編集センター]

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舞台は小中高一貫教育で生徒総数7000人を超える巨大学園。ここに通うようになった高校一年生主人公は、推理マニアの理事長が作った少数精鋭の「本格推理委員会」に無理矢理参加させられて学園の謎に挑む。ジュニア向けの学園ミステリー小説。

  • 「これほど居心地のいいミステリは初めてだ」〜滝本竜彦氏絶賛
  • 「第一回ボイルドエッグズ新人賞」受賞作品
  • 「本格推理委員会」と言う仰々しいタイトル

しかし自分にはこれらの要素全てが裏目だった。せめて富士見ミステリー文庫でひっそり出ていたなら、ギャルゲーみたいな居心地のいい世界に親近感を感じたろう。萌え妹や幼なじみ、眼鏡っ子の先輩と言ったギャルゲーの書き割りみたいなキャラも気にならなかったし、エロゲーで文章修行しました!と思えるような文体や物語構成も、同族意識?やらでプラス評価していたかも知れないのに今となっては後の祭り。

確かに読みやすいと言う点では今年読んだ本の中でもトップクラスなんだろうけど、衒学趣味や饒舌な語りなど一切無い、さらさらした文章はお茶付けみたいな物足りなさを感じて何も残らなかった。こういった文体が今のトレンドなんだろうか?
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★, キャラ萌え度: ★)



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