仮藻録 in December, 2004

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2004年12月16日(木)

Wikipedia での「ハーレムアニメ」解説

CAX の日記より。
アニメシスタープリンセスの評価は異説を唱えたいものの、それ以外は納得の気合いの入ったページ。
あとは原えりすんさんのサイトの 8/26 の記述にある、「刷り込み型萌え美少女ワンクールアニメーション」のフォーマット分析も、この手の作品をパターン化するのに参考になります。

いやしの「ひざまくら」が手軽に、玩具メーカーが発売

こんなのがロイターで世界に配信されていくのか…。

双恋 #11 「迷い心で初詣」

†「はっきりとお心をお決めください」
優也に薫子を奪われて流されるままに桜月姉妹とつき合うようになった望。しかし初詣で優也と一条姉妹、更には権田たちと出くわした事で騒然。双林寺に血の雨が吹き荒れる。

ロボットみたいなキャラが多い中で、一条姉妹と望たちの三人の間で揺れ動く心に面白さを見つけた自分的には、今回の話は今ひとつ。ようやく桜月姉妹の内面が描かれるのかと思いきや、望に名前を間違えられて気まずくなる程度で立ち直るのは早すぎ。結局今回も二人で一人の人間味を感じさせないキャラのままだった。

権田が「たとえこてんぱんにされても何度でも戦う!」と不屈の精神を訴えるシーンは、ストーカー風情のくせに偉そうに自己正当化するな。ボケ!と自分的にはさっぱり心を打たれない。もう少し好感の持てそうなキャラなら良かったのに…。

それでもラスト二回は金春智子さんが手がけるようなので、期待しておこう。
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★, ヘタレ主人公: ★★)

脚本: 丸尾みほ, 絵コンテ: 飯島正勝, 演出: 小田原男

リングにかけろ #11 「勝利への航海」

どっちが格上なのか分からないひ弱な立ち上がりを見せた河井は、地獄を見て挫折を乗り越えた事で奇蹟の大復活。全てにおいて圧倒的な強さを見せつける。

セリフ回しは今ひとつかな。河井武は、「井の中の蛙」の馬鹿の一つ覚えだし、河井姉は一歩間違えればデンパキャラ。幼い頃から一張羅のセーラー服に、青空の下ピアノの練習っていつの時代なんだ…。なんで河井の回想であられもない姿で登場するんだ。(^^;

一方で作画の方はなんて形容していいのか分からない無茶苦茶な凄さ。ボクシングとは思えない殴り合いの連続に意味不明な空中殺法。河井姉弟は妖魔みたいに人間離れしているし、早々と炸裂するジェットアッパー? さらには遠近感を無視した極端なパースなど破天荒なところはいかにも「リンかけ」と言ったところ。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★★, 作画: ★★★★★)

脚本: 黒田洋介, 絵コンテ: 石平信司, 演出: 石平信司・信田ユウ

リングにかけろ #12 「結成!黄金の日本Jr.」

惜しまれつつも今回で最終回。シャフトは原作通りとして、世界編で顔を合わせる各国の Jr. チームのメンバーに、影道一族の野火とネネまで登場するのにこれで見納めなのね…。
決勝の試合の方はどこか地味な感じがした漫画とは違い大盛り上がり。絶望したり喜んだりちょっと支離滅裂気味だけど、河井姉のオーバー気味なところが見ていて飽きなかった。

エリア88に火の鳥と原作漫画のファンからするとどこか勘違いして作られたようなアニメが増えてきた中で、原作のエッセンスを凝縮し面白い場面をしっかりと再現してくれたこの作品は大きな掘り出しものだった。原作に対する思い入れの深さが伝わってくる良心的な作品でした。ぜひ続編を!
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★, 惜しまれつつ終了: ★★★★)

脚本: 黒田洋介, 演出: 小村敏明


2004年12月17日(金)

明治安田生命 名前ランキング 2004

個人的に25位の「こころ」に注目。「ココロ図書館」を最初に見た時は、ヘンな名前だと思ったのにこんなにメジャーだったとは。あとは、年別の推移が面白いです。時代は変わっていくものなのね。

UHF アニメ(Wikipedia)

たまとわより。
これも充実の内容で、アニメ史としても読み応えがありました。これからデジタル化の激動の時代、アニメ番組の変化も激しくなりそう。

舞-HiME- #12 「天使のほほえみ」

†「来るべき黄金の時代を迎えるために」
最近の停滞感を吹き飛ばすかのように目まぐるしく物語が進展。久々にサンライズの作った萌えアニメだと言う事を思い出しました。戦いの構図も少しずつ見えてきたのでだいぶ分かりやすくなってきたと思う。

気になるキャラは、遥の相方の雪之のだった。「時々空回りしちゃうけど…それでも私…」と、遥への思いを顔を赤らめながら話すシーンは本当に良かった。二人が一緒に弁当を食べているところを想像すると自然と頬が緩む。
一方で遥の方は、カレーパン食って、青汁飲んで、72時間戦えますかと毎度意気込みは感じるんだけど、やっぱり空回り気味。続々と HiME が覚醒する中で、彼女一人おいてけぼりなのかねー?
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★★, カツ丼やら汚名挽回など細かいネタ: ★★★★)

脚本: 吉野弘幸, 絵コンテ: 須永司, 演出: 太田雅彦

ローゼンメイデン #11 「運命」

アリスゲームも大詰めで、水銀燈と真紅による最終決戦。水銀燈は戦いを有利にするために真紅のミーディアムであるジュンを悪夢の世界に閉じ込める。

†「ダメじゃない人なんてこの世にはいないの」
シリアスパートは話が重く沈むのに加えて翠星石の出番も少なめなので今ひとつ気乗りしない。それでも戦闘シーンはそこそこ動いていて、おもちゃみたいなステッキで戦う真紅は良かったし、水銀燈@りえりえの怪演にも支えられて迫力も十分。

不満だったのは最後の戦いを前にして水銀燈の内面がほとんど描かれていなかったことで、ミーディアムがいるのかとかジャンクと言う言葉に対する苛立ちなどもう少し説明してくれたらより盛り上がっていただろうに。

ジュンの引きこもりの原因も明らかになるが、なんとも古典的な登校拒否児みたいな経緯なのね。「僕はもうすぐいなくなるから」から「真紅は僕が守る」まで今回のジュンの心境の変化には劇的なものがあるのにカタルシスはほとんど無かった。
最終回こそは、ジュンの更生に結び付くような感動的なエピソードが描かれることに期待しているんだけど、原作未完の作品は裏切られることが多いからなぁ…。
(期待度: ★★★★★, 満足度: ★★★★, 田中理恵!: ★★★★)

脚本: 花田十輝, 絵コンテ: 堀之内元, 演出: 高橋丈夫・松田清

機動戦士Zガンダム #10 「再会」

†粗筋
エゥーゴは連邦軍の本拠地ジャブロー侵攻作戦のために作戦開始。それを掴んだティターンズは、出撃直前のエゥーゴの艦隊に先制攻撃を仕掛ける。新 MS マラサイを使ったカクリコンとジェリドの奇襲も、カミーユの善戦により失敗に終わる。
作戦終了後アーガマは、元ホワイトベース艦長・ブライト中佐の救命シャトルを回収。クワトロは、突如接触してきた謎の MA のパイロットにただならぬ存在感を感じる。

今度はガルバルディβからマラサイに乗り換えて、打倒カミーユに燃えるジェリドは、調子の良さと自信過剰が災いして今回も無念の撤退。苦労している割に精神的に成長していかないんだよなぁ。

軍人らしい軍人キャラが好きな自分的としては、地味ながらもアレクサンドリアのキンゼイ艦長のプロフェッショナルな雰囲気が気に入っている。本当は有能なんだろうけど提督のジャマイカンが思いっきり足を引っ張っていると言う構図なのか。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★, 地味な幼なじみ・ファ: ★★)

脚本: 大野木寛・斧谷稔, ストーリーボード: 今川泰宏, 演出: 関田修


2004年12月18日(土)

下級生2〜瞳の中の少女たち〜 #12 「…過ぎ去りし日の旅人…」

†今回も期待を裏切らない!
狙い的にはそんなに外してなかったと思う。好きな人が幼い頃の美しい記憶の中に閉じ込めていた相手と同一人物だったと言う話は王道な展開だし、思い出が溢れるように心の中に甦える場面はノスタルジー好きにはこたえられない。
廃村に足を運ぶ時に、OP で登場する光景を使うことで既視感を感じる演出になっていたのも良かった。冬→秋→夏→春と季節が逆転して進行する OP の謎はこのためだったようで、ダムを背景にしていた謎のシーンも今更ながら納得。

†「意味のない思い出話につき合わされたおかげで…」
しかしやっぱりシュンだよね…。例によって今回もヒロインの過去は、シュンとの出会いを通して描かれると言う無駄なことをしているので、ひたすら苛つく。「いつまでも亡霊につき合っていてはいけないよ」…って、勝手にひょこひょこ現れるのはそっちの方だし、幽霊なら早く成仏してちょーだい。
第一話に戻ったような間延びしたカットも×。

さらに前半の千穂とスケキヨとののろけ話も長過ぎ。
毎回恒例の DVD 追加映像予定地みたいな、色気のない顔だけのシャワーシーンはなんとかして欲しい。スケキヨらしく池に頭から突き刺さって足だけ出した死体になるような話を予想して期待しているんだけど…。(←古すぎ)
(期待度: ★★, 満足度: ★★, たまき記憶悪すぎ: ★★★)

脚本: 影山楙倫, 絵コンテ: 保田健司, 演出: 清水一伸

To Heart〜Remember my Memories #11 「理解りあうために」

古き良き三角関係ラブコメの雰囲気がどこか懐かしい話。浩之とあかりの不仲に付け込んで水を得た魚のように暗躍する志保がいい感じだった。志保が雅史と結ばれる展開は新鮮なので見てみたいですねー。

あかりやマルチには一時期はまり過ぎた反動で、萌え疲れ…と言うか、今ひとつキャラにのめり込めず、無気力気味のところに好感が持てた浩之ちゃんも本作では DQN 度がアップして、ここらへんが今シリーズの評価がが今ひとつ低いの原因なのかな?
(期待度: ★★★, 満足度: ★★, 耳なしマルチ: ★★★)

脚本:叶希一, 絵コンテ: 吉田英俊, 演出: 政木伸一


2004年12月19日(日)

Φなる・あぷろーち #12 「大決断!愛と喝采のバカ野郎!」

「お約束満載の…」と言うキャッチコピー通りオーソドックスな幕引き。新鮮味には欠けていたものの、小道具としての折り紙の雛人形は効果的に使われていたし、OP 曲に合わせて無言で展開される二人の再会までのシーンも上々で最後まで小技が効いてますね。
まだちょっと続くらしい。
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★, 良くも悪くもお約束: ★★★)

脚本: 長谷川勝己, 絵コンテ: 山本郷, 演出: 山本天志

W〜ウィッシュ〜 #12 「迫られる選択」

†「ずっと二人で一緒にいたかった。お兄ちゃんの妹として!」
必死で隠してきた真実を気付かれたのにもかかわらず、最後まで兄との日常に執着する泉奈。潤和は再び文字盤に思いをぶつけるが、一度決められた運命を変えるにはそれに見合うだけの代償が必要だそうで、その声はとどかない。
兄の苦しみを知ったことで決意を固めた泉奈は、家を出て春陽と邂逅。今までのわだかまりは嘘のように消え、姉・妹として和解した二人はある霧の街を進む。

またまた飽きずにこのパターンかよ…と、泣きゲーでありがちな展開に少々辟易してますが、珍しくヒロイン(泉奈)が気に入った作品と言うこともあり予想外の大はまり。泉奈可愛いよ泉奈と常套句をつぶやきながら目をうるうるさせて見ています。(^^;
自己中心的なところも陰湿で嫉妬深いところもゴキカットも全部好きっ。
「おはようお兄ちゃん。朝だよ起きて起きて」、「今日はお兄ちゃんの大好きな出し巻き卵だよっ」と最後まで心地よい日常をありがとう。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★★, 文字盤が安っぽい奇蹟アイテム: ★★)

脚本: 長谷川勝己, 絵コンテ・演出: 所俊克

魔法少女リリカルなのは #12 「宿命が閉じるときなの」

今回も見せてくれたのはフェイトだった。プリシアから突き落とされて絶望の淵に落ち込んでも、自らを鼓舞して再び"母さん"と対峙するシーンにじんわりと感動。それでいて苦い結末は、世界は決して優しくなんかないと言う都築作品的な厳しさだろう。

作画的には前回に続いて今回も上々で、魔法の杖を構えてポーズをとるなのは・フェイトがいい感じ。最後までフェイトのえっちい変身シーンが見られなかったのはちと残念ですが、瞬間的にコスチュームチェンジする今回のシーンもそう悪いものじゃない。
どうも不満だったのでプリシアを守る有象無象のフルアーマー兵士軍団のデザインで、ザコキャラとは言えもう少し何とかして欲しかった。魔法使い相手には相性最悪みたいだし。
(期待度: ★★★★★, 満足度: ★★★★, 蚊帳の外のなのは: ★★)

脚本: 都築真紀, 絵コンテ: こでらかつゆき, 演出: 斉藤良成,

うた∽かた #12 「欠片の詩歌」

†自分と世界を認識する物語
全ては隠喩…と言うことで、妄想の入った感想です。
大人の世界を垣間見ることで悩みを抱くようになった、14歳の少女の成長ドラマと言う青臭い作品と言うのがこの作品かな?

†「どちらも選ばないんです」
沙耶の「全ての人間。あなた一人。どちらを消し去るべきかしら?」と言う問いかけは、大人の汚れ矛盾に満ちた社会に直面した無垢な少女から見て、間違っているのは世界なのかそれとも自分自身なのかの問いかけだろう。
悪いのは世界と責任転嫁することなく、それでいて自分と言う存在を埋没させること無く、「人も世界も変わっていける」と言う一夏の見い出した前向きの答えは、確かに模範回答なんだろう。もっとも真の模範回答は、作中でエピソードを通して彼女のそういう心変わりを感じさせてくれることなんだけどね。(^^;

†鏡よ鏡よ鏡さん。
沙耶が、厳格に真実を追い求める事にこだわるのは、「あらゆるものの真実を映し出す。世界の代弁者」を自称しつつも、歪んだ鏡であるゆえに、世界が間違っているのかそれとも自分自身が間違っているのか自らも苦悩しているから…と言うのは先読みしすぎか?
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★, 最後まで良好な作画: ★★★★)

脚本: きむらひでふみ,絵コンテ・演出: 後藤圭二

「熊の場所」 [講談社ノベルス] 舞城王太郎

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この頃の舞城王太郎は何を書いても本当に面白い。あとがきも解説もなく162ページと言う薄さの割に780円と言う値段はサテオキ、、三つの短篇それぞれが過剰な暴力とどこか不条理な現実と言う舞城王太郎ワールドでいっぱいでファン的にもお腹いっぱい。ちなみに表題作と「ピコーン!」は、奈津川家シリーズでおなじみの西暁町を舞台にしています。

表題作は可愛い表紙に似合わず、猫殺しと言う生理的な嫌悪感を感じる話が出て来るのでちょっと苦手なんですが、まー君と僕が親密になる中盤以降の緊張感には来るものがありました。あとは、スズキトモユさんの言うところの、人間の尊厳を無視したアヴァンギャルドな見立て殺人が登場する「ピコーン!」にはニヤリとさせられた。なぜか舞城作品にはこの手の殺人事件を望んでしまう。

「幻翼の栄光」 [JOY NOVELS] 内田弘樹

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キャラに織原耕平少尉や永森瑞雄飛曹、さらには吉良大和や「人がゴミのようだな」と言ったアニメネタが満載と言うことで、久々に手に取った架空戦記。

設定はドイツとの技術交流が活発になったことで、ジェットやロケットエンジン、電探技術などが格段に向上した大戦終盤の本土防空戦。ハードだけじゃなくてシステムもドイツ流の高度な防空システムが導入され、B-29 に対抗すると言う展開。渡辺洋二氏の航空ものの影響を強いのかな? 美濃部少佐の芙蓉部隊まで登場して、この夜襲部隊の活躍を小説でも読みたかっただけにもう少しページを割いて欲しかった。

ただしこれも架空戦記。話自体は悪くないんだけど、プロットを並べたような文章に薄っぺらい人間描写、ディテールの荒いゲームの駒みたいなメカニックと言った多くの架空戦記に共通する特徴は相変わらずで、未だに戦記物は苦手だ…。


2004年12月20日(月)

初級シスアド試験対策教本「秘密商会シスアド!」

Tentative Name.より。
氾濫する萌える実用書系の中でも、かなり高そうなダメ度のオーラを感じる一冊。おねがいシスアどん…なんてネタは古すぎるのでさすがに無いか…。

姉妹対戦格闘ゲーム「マリばと!」

同人ソフトサークル「DKソフトウェア開発室」が冬コミで出品予定の、スール同士のチームによる 2 vs 2の対戦格闘ゲーム。ジャンル的に新鮮だった。

蒼穹のファフナー #24 「対話〜ミール〜」

話自体は戦いの谷間と言うこともありますが、今回もテンションは高め。無駄に多いと言われたキャラクターも、各キャラのサブエピソードがうまくからみ合って、互いに影響を与えることで全体としていい流れになってきた。

†「蒼穹作戦」を開始する!
作戦名を決める場面でようやくタイトルが意味を持ってくるあたりはじわじわと感動。ポエムに耐え狙いすました人間関係に耐え見続けてきて良かったと実感します。
最後の戦いも、今回の紅音の説明と紅音に影響されたコアに接触して総司を救出すると言う明確な動機付けがされたので分かりやすく、あとは今回の伏線がどう使われるのか楽しみにして最終回を待つだけ。要にも今回の甲洋みたいな見せ場があるのかねー?
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★★, 詰め込み気味の脚本: ★★★)

脚本:冲方丁 絵コンテ・演出: 菱川直樹

「嘘猫」 浅暮三文 [光文社文庫]

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広告代理店で働くようになった駆け出しのコピーライターの安下宿に、ある日突然猫が転がり込んできた。しかも翌日子供を生んで、六畳一間に猫六匹を抱えたおろおろ。

著者がメフィスト系の作家と言うことでミステリやファンタジー、更にはメタフィクションと言った癖のある内容を期待していたんだけど、どこにでもあるような、それでいて作者の繊細な感受性が光る飼い猫観察日記。

特に最終章が秀逸で「どうか五匹の猫たちがそれぞれに幸福でありますように。生きている者も死んだ者もそれぞれに」と言う作者の願いは、同じように猫たちと過ごした輝かしい日々を大切に抱えている者には大いに共感出来るものだろう。


2004年12月21日(火)

UMDはPSPという機械に夢を見させ、そして限界を作り、その中に閉じ込めてしまいました(EXAPON Becky!)

CCSF 12/21より。
俯瞰してみると SONY にとって PSP はこういう位置付けなのか…と目から鱗の分析。とは言え自分もゲームとは御無沙汰で、ネットゲームを除けば、Civilization の新作とか Nethkac あたりをちまちまとやりたいくらいで、それ以外のゲームにはとことん興味が出て来ないなぁ…。

スクールランブル #12 「海で助けて!ハダカで助けて!ホントにマジで助けて!」

冒頭の四コマ三連続が微妙につまらなかったのはサテオキ、本編は原作準拠・美麗作画・演出まずまずと十分に合格点。例のスチュアート大佐ごっこ(そういえば原作だとサブタイトルが「DIE HARD II」だった。時事ネタは風化しやすい)は、よくぞやってくれたり!オチとなる晶の長台詞は漫画の方がギャグとして分かりやすいんだけど、「すげー勢いで暴れる沢近」をアニメで見られただけでも満足。(^^;

ギャルゲーみたいな展開と言われていたのはこの頃からだった気がする。憧れの先輩の話が登場して、これから出番が多くなりそうな美琴ちんの活躍に期待しておこう。

(期待度: ★★★, 満足度: ★★★★, 沢近が可愛くなってる: ★★★★)

脚本: 吉田玲子, 絵コンテ・演出: 石踊宏

「木島日記」 大塚英志 [角川文庫]

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めった斬りブックガイド既読調査(*1)で取り上げれていたのがきっかけ。これってライトノベルだっけ?と気になり、山積みにされた未読の本の山の下の方から取り出した一冊。
結論から言うとライトノベルじゃなかった。
時代は軍靴の音も高らかな昭和初期、民俗学は「偽史」であると言う切り口で、主人公の民俗学者は、奇妙なオカルト事件に巻き込まれながら、軍部やナチスドイツから国家体制の正当性を立証する学としての役割を求められた「民俗学」を体験していく…。

物語と言うよりオカルト情報小説として楽しめました。
ロンギヌスの槍、サヴァン式高速積分計算機、死者の復活、八百比丘尼、偽天皇、記憶する水、満州へのユダヤ人移住計画などなど…この方面には疎いこともありけっこう新鮮だったり。

*1: ちなみに本書は未読。本屋で見たことすらない

2004年12月22日(水)

砂ぼうず #12 「少女と誘拐」

†「パパにも触らせたことないのにー」
砂ぼうず vs プロの誘拐組織
本筋にもからまない地味な穴埋め回みたいな話。ゲストヒロインの中華風幼女キャラは小生意気なところが苛立って萌えキャラからは程通いし、クライマックスのハッタリも前に見てきたようなパターンと言うことで今ひとつ物足りなかった。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★, らしいけど地味な話: ★★★)

脚本: 中村浩二郎, 絵コンテ・演出: 犬川犬夫


2004年12月23日(木)

彗星? 雲です, 栃木県中央部に出現(YOMIURI ONLINE 12/22)

確かに中に何か入ってそうに見える。

双恋 #12 「バレンタイン・パニック」

「望ちゃん、あなたの本当の気持ちを聞かせて…」
「四人一緒じゃだめですか?」

†「子供の頃からそうだった…」
作品前半の甘ったるい雰囲気とはうって変わって、二組の双子による激しい恋のバトルが繰り広げられたラス前の双恋。普段おとなしいキャラが真情吐露して激しい感情を見せるのは心動かされるものがあります。←菫子
マイペースの桜月姉妹も、目の前で告白を見せつけられて珍しく二人の息が乱れたりと、こっちも二人の気付きにくい相違点を見せてくれるともっとキャラが引き立つと思うんだけど、残りは一話。

†「なんでこんなことに…」
今ごろ悔やんでも遅すぎる。望が待ち受けるのは甘く苦い恋の苦しみか、はたまた忘れた頃に登場した双子塚の呪いで、某ゲームみたいに鳥になって第二部のフタコイ(あっちだと第三部か)に動物キャラとして登場し人生やり直しを見届けるのか、果たして?

(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★, 優也はどこへ?: ★★★)

脚本: 金春智子, 絵コンテ: 富沢信雄, 演出: 富沢信雄・小山田桂子

未来少年コナン #08 「逃亡」

すげーよミヤザキ先生。
荒ぶるロリ魂に感服。25年前の筋金入りのアニオタたちを狂気乱舞させたのも納得。
ラナとコナン水中での口移しの人工呼吸→手枷を壊して月に向かって大ジャンプの名シーンは今見ても全く色褪せていなかった。全編を通してラナの気丈さやけなげさが強く印象付けられます。

後半は童心に帰って、コナンに感情移入して見てました。砂浜での出会いイベント(イベントゆーな)をリプレイさせて二人の心をぐっと近づけるところは爽やかな心地よさがありますし、ラナを背負い、「ラナは軽いなぁ。鳥みたいだ」と話かけながら砂漠を飛ぶように走るラストのシーンも、心地よい密着感を堪能。(^^;
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★★★, スリップ、見えてます: ★★★★)

脚本: 中野顕彰, 絵コンテ: 宮崎駿・早川啓二, 演出: 宮崎駿


2004年12月24日(金)

リアルタイムで見る wikipedia の追加編集情報(Going My Way)

Going My Wayより。
英語ページのみ。時間によってスピードが違うものの、都市の活動感とか生命の躍動感を感じるなぁ。

ニート観の 2ch 風、派閥分類「ふっかつのじゅもんがちがいます。」

リンク元は失念。毎度おなじみの〜派(〜派)分類は、毎回繰り返しループする話題にはうってつけで、一目で分かった気にさせられる。(^^;

トリニティブラッドは、2005年春、WOWOWノンスクランブル枠でスタート

MOONPHASE より。
一時はまった作品だけに、見られるのは一安心。薔薇十字騎士団のナチ風コスチュームをそのまま見せてくれるのか?

舞-HiME- #13 「たまゆらの夜」

†粗筋
年に一度風華神社で行われる「魂響祭り」は、縁結びの風習もあってあっちでも、こっちでも、富士見ミステリー文庫のように繰り広げられる。ラブ・ラブ・ラブの嵐。もっともこの祭りは、古くから伝わる「戦姫の伝説」に基づいていて、愛しいものを守るために戦い散っていった戦姫が、最後の戦いに挑む前に、親しい男と再びまみえることを願って鉢巻を巻いたのがはじまりだそうな…。

群衆劇で描かれる、やる気満々の女の子たち…。黎人も舞衣に対してマジ口説きモードに入っているし、さらには、(監禁|治療|拷問|調教?)されていた日暮あかねも再登場して、中盤を早くも通り越しクライマックス目前のあわただしさ。
ライトノベル関連の偉い人が、初回からこの作品と蓬莱学園の類似点を指摘してますが、歴史的にも軍事的にも荒唐無稽に拍車がかかって、(自分的には悪い意味で)気宇壮大な物語になっていきそうな予感がするのは気のせいか?

お兄ちゃんラブで、「もう子供じゃないモン!」の詩帆萌え…と言いたいところだけど、あからさまに媚びた脚本が透けて見えるので今ひとつ心が乗らなかった。少しずつ女性っぽい雰囲気を見せてきた晶が今回のベストキャラですね。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★, かっこいいなつき: ★★★)

脚本: 吉野弘幸, 絵コンテ: 水草一馬, 演出: 玉川達文

ローゼンメイデン #12 「真紅」

今年一番はまったこのアニメもついに最終回。水銀燈と真紅たちの戦いの行方がはっきり決着づけられたのはちと意外だったものの、ジュンの成長を描いたラスト周辺はだいたい予想の範囲内の分かりやすさで、じっくりと考えたくなる謎もなく、あまり糸を引かない最終回だったのはちと残念。

ここに来て引き込まれるのが水銀燈の悲しい境遇だった。、ミーディアムからの愛情も与えられず、父親からは不完全な状態で残され、それでいて戦いの運命を自らに忠実に強いる水銀燈には心惹かれます。のほほんと暮らす真紅たちを見て、人生は闘いだろ!おまえら馴れ合ってんじゃねー!とつくづく思っていたんだろうなぁ。
もし続編が作られるなら、彼女の「闇よりも怖い孤独」を描いてほしかったんだけどね…。

今にして思うとこの物語の原型は、子猫を拾った主人公が猫からもらう元気で生活に潤いを取り戻す物語の一つに思えてきた。人間様に敬意を払わず、ドアを開けたり食事を与えてくれる召使みたいに思っているのは猫そのものだし、家では食っちゃ寝の怠惰な生活を送り、それでいて夜な夜な激しいバトルを繰り広げているのは半ノラを飼ったことのある人なら分かると思う。オッズアイの翠星石は多分もっとも猫的な性格で、原作だと人見知りが激しいところ、窓(実際は襖や障子だけど)をバリバリ破り、養子としてよその家にもらわれてしまうところなど、あの可愛さは猫そのもの。

ここらへんの猫の物語と萌えアンティークドールの新鮮さの相乗効果で、ありがちなハーレム美少女ものフォーマットでありながら、どこか新鮮な作品に仕上がっていたんだろう。早く単行本四巻を読まなくちゃ。
(期待度: ★★★★★, 満足度: ★★★★, 悲しき水銀燈: ★★★★)

脚本: 花田十輝, 絵コンテ・演出: 松尾衡

機動戦士Zガンダム #11 「大気圏突入」

ガンダム定番の大気圏突入直前の戦い。さらに定番ネタも…。

直情的なジェリドとは対称的に思慮深いところを見せるカプリコン。
二人は良きライバル同士で良き戦友になりそうだったのに、カミーユの凶弾がマラサイを貫きカプリコンは空のお星様に。身の回りの人間をことごとくカミーユに殺されてますます不幸なジェリドくんだった。

†「落ちろ蚊トンボ」
木星帰りの男「天才」シロッコも前回に続いて登場して今回はメッサーラで大暴れ。予想していたよりも遥かに嫌味なキャラだった。ラス前はもう少しかっこよかった気がするんだけど…。

前知識はそこそこあるはずなのに、相変わらず戦況が分かりにくいです。陣営の対立軸や戦争の大義みたいなものが見えにくいのがこの作品を必要以上に難解にしているなぁ。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★, 人物ドラマが薄くなってきた: ★★)

脚本: 鈴木裕美子・斧谷稔, ストーリーボード: 網野哲郎, 演出: 横山広行


2004年12月25日(土)

千影サンタ(ねろ画伯のページ♪)

好き好き大好きより
萌え。

Google Image サンタ + 幼女

独り言以外の何か(仮)より。
燃え。つーか、帰れ!

2004年・ライトノベル10大ニュース(まいじゃー推進委員会!)

今のライトノベルを代表する作品って何よと言われると返答に窮するものの、90年代後半に RPG ブームと共存共栄していたファンタジーブームに次ぐ盛り上がりを感じます。
今年はメフィスト系とか新本格方面に首を突っ込んで、ライトノベルは御無沙汰してますが、今年の MVP を選ぶとしたら、桜庭一樹さんですかね。

下級生2〜瞳の中の少女たち〜 #13 「…そして…夢追い人…」

†「もう一度みんなと会えるかな…」
シュンのおおよその正体も明らかにされ、紙飛行機など1〜2話に描かれた伏線もようやく活用されて綺麗に終わってはいるようだけど、ドラマ的にはさっぱり盛り上がらないまま終了。この物足りなさは一体…。

ヒロインが多すぎるので個々のキャラが薄いのは仕様としても、ヒロインが忘れかけた過去の記憶を取り戻すことで、悩みに一筋の光明を見い出すと言う盛り上がりの部分に感情移入できなかったのが痛い。
ありがちな美少女ハーレムものとは一線を画した作品を作ろうと言う志は感じるものの、終わってみれば萌えない萌えアニメ。自分的には鈴木行+吉岡たかをコンビの学園ドタバタラブコメの方がまだ良かった。
(期待度: ★★, 満足度: ★★, 環境アニメ: ★★)

脚本・絵コンテ: 影山楙倫, 演出: 岩永彰

To Heart〜Remember my Memories #12 「わたしの、居場所」

前作(ゲーム版)のマルチは、メイドロボとして人間とは微妙に異なるメンタリティを持っていた。例えば生まれて初めて世界に触れる新鮮な喜び。例えば生物にも無生物にも分け隔てなく注がれる愛情。例えば個人の感情よりも自の役割に殉じる潔さ。人間とロボットの差異を見せつけられることで、人間とは何か?ロボットとは何か?さりげなく考えさせられたりもした。
それが今回のアニメで登場するマルチは、命令無視したり嫉妬したり家出したり、やたらと人間くさい性格に変更されたためにメロドラマになってしまった。

自分以外でも指摘していた人がいたけど、「この幸せな気持ちを、これから生まれてくるわたしの妹たちにも感じさせてあげたい」と言うマルチの真摯な気持ちに感動させられた自分としては、ちょっと裏切られた気持ち。残る最終回ではどう決着づけられるのだろうか?

物語の方は、あかりとマルチを巻き込んだ三角関係の修羅場を期待していたのにマルチの家出でうやむやになってしまう。それでも雨の中、ヒロイン総出でマルチを捜索することにより、皆の心が一つになる過程は結構盛り上がっていたので、これで満足しておこう。今回は完全脇役扱いとは言え、芹香先輩がいい感じ。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★, 終われば黒歴史?: ★)

脚本:叶希一, 絵コンテ: 福本潔, 演出: 石倉謙一

ぴちぴちピッチピュア #91 「夢のその先へ」

大団円。
最後になってキャラ総出によるお笑いオンステージを見せてくれるとはさすがピッチだ。
自分はこのアニメからどんな無茶な展開でも、「しょせんピッチだしな」で許せてしまう広い心を学んだ…ような気がします。
(期待度: ★★★, 満足度: ★★★★, この笑いのセンスは一体… : ★★★)

脚本: 早川正・高橋 ナツコ・吉村元希, コンテ・演出: 山口武志


2004年12月26日(日)

W〜ウィッシュ〜 #13 「三つの思い」

†今、万感の思いを込めて汽笛は鳴る……
予想外のオチでした。しかしタイミング悪く先週のぴちぴちピッチで似たような転生オチが使われていただけにインパクトは弱く、智の設定が明かされないあたりに物語の True End が控えていそうでどこか物足りなかった。

リセット可能で、可逆性がある並行世界は、バックトゥザフューチャーの葉ぴーエンドみたいにどこか居心地の悪く落ち着かないです。泉奈と一緒に暮らせる……と言っても、妹萌えするには年の差が離れすぎているのも×。
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★, 最後も男がお色気担当…: ★)

脚本: 長谷川勝己, 絵コンテ・演出: 所俊克

Φなる・あぷろーち #13 「大争奪!愛と祝福のウェディング」

お約束…と言いつつも、最後まで予想のナナメ30度のちょっと意表をついたところを見せてくれるあたりがいいなぁ。唐突に始まった花嫁役決定コンテストでは、水着審査に全ヒロインがウェディングドレス姿を見せてくれたりと、媚び媚びの作りなんだけど、なぜかこの作品では許せてしまったり。(^^;
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★, 良くも悪くもお約束: ★★★)

脚本: 長谷川勝己, 絵コンテ: 大原実, 演出: 山本郷

魔法少女リリカルなのは #13 「なまえをよんで」

手放しで褒めたくなる程良かったです。最近は最終回直前で評価が急降下…と言う作品が多い中、「リリカルなのは」はラスト三話にそれぞれ心を掴まれるシーンがあって一気に評価を押し上げました。

事件の後始末が描かれた前半は地味な展開……されど、後日談を丁寧に描いていたのは好感が持てました。ゆっくりと時間は進み、アースラの皆とも別れ日常生活を取り戻していく中で、じらした挙げ句に満を持して見せてくれるなのはとフェイトの二人だけの時間。

小寺勝之氏が絵コンテと言うこともあり、ここのやりとりはボンバーマンジェッターズのゼロとシロボンの会話を彷彿とさせる、緊迫感のあるやりとりでじわじわと心を揺さぶられ目頭に熱いものが……。もちろん都築氏のテキストも力強いものがあり、ストレートに描かれた友情ものの美しさをじっくりと堪能出来ました。「友達」と言うありふれたテーマでここまでのものを見せてくれるとは思わなかった。

何気に魔法都市アルハザードの説明がされたり、フェイトの処分がぼやかされていたりと、いつでも続編を作れそうななので期待はしておこう。
次回あるとすれば、法廷アニメ・司法少女リーガルなのは?

(期待度: ★★★★★, 満足度: ★★★★★, リボンの使い方: ★★★★★)

脚本: 都築真紀, 絵コンテ: こでらかつゆき, 演出: 上坪亮樹 

突発的に選んでみた、2004年のベストアニメ

いぬさんのいぬ日記を真似て、2004年に気に入った作品とキャラベスト5。基本的に最近終わった作品の評価が高めなのと、美少女アニメ寄りなのは気にするな。

[アニメ作品(2003/01-2004/12)]

1位 魔法少女リリカルなのは
UHF アニメと言うことでただでさえ視聴者が少ないのに、温泉回と時空戦艦と言う谷間が一クールに二度もあって、生半可なファンをふるい落とすのに十分だけど、ラストは三連続で感動の嵐。
2位 ローゼンメイデン
アンティークドール+引きこもり中学生と言う妙な取り合わせで始まったこの作品は、コメディパートの出来が最高。5話の「階段」がベスト。
3位 忘却の旋律
大畑清隆氏コンテ回(3〜5、21〜23話)のケレン味溢れる演出が見物だった。
4位 せんせいのお時間
岩崎明良監督の四コマ風アニメ? まったりとした雰囲気が良かった。
5位 北へ DDD
20年前なら実写で作られそうな地域密着型等身大美少女アニメ。地味とか古くさいと言う欠点も、まぁ北海道の話だからね…で全て許せてしまう。

[キャラクター部門]

1位 翠星石(ローゼンメイデン)
最萌魔人形
2位 遠野泉奈(W Wish)
ゴキ妹。ちょっと冴えないところが逆に良かったり。
3位 フェイト・テスタロッサ(リリカルなのは)
黒い魔法使い。ラスト三話は涙無しでは語れない。
4位 ミオ(そーなんだ)
「エロ可愛」いと言う言葉がもっとも似合うキャラ。
5位 剣コノヱ(花右京メイド隊 La Verite)
日本刀を持った帯刀ヒロインが好き。本編ではラス前の11話の活躍が印象的で、やたら動いてました。
次点 月代彩(Wind -a breath of heart-)
これも帯刀キャラ。アニメ本編より CD ドラマ (#3)の方が面白かった。

2004年12月27日(月)

ドラクエ攻略本に待った発売元が出版差し止め申請(京都新聞)

えふすく日記(12/27)より
いわゆる知的所有権の権利拡大は今に始まったわけじゃないけど、商標権侵害で訴えるのはちと拡大解釈すぎるような…。これが通るなら Web の攻略サイトも影響は必至だし、うかつに批評も出来なくなりそう。

蒼穹のファフナー #25,26 「決戦〜きょうせい〜」「蒼穹〜そら〜」

前回・前々回と盛り上がり大いに期待していたのに、壮大な作戦な割にはスケールが感じられず、長々と死闘が繰り広げた割には心動かされるような場面もなく、一騎と総司の熱いやりとりがちょっと苦手な自分には、何ともあっさりとした最終回でした。
見せ場は半裸の乙姫だったようで、とりあえず何度も何度も目の保養〜♪最近の TV 東京の自己規制が緩くなってきたことを再確認です。

ちなみにシリーズを通してのベストシーンは、23話で描かれたザルヴァートルモデルと融合したフェストゥムの圧倒的な強さ。特に最初見た時は、真矢もカノンも倒されたように見えたので衝撃が大きかった。ここで The End でも良かったくらいです。(^^;

(期待度: ★★★★, 満足度: ★★, 残尿感: ★★★)

(25)脚本: 冲方丁, 絵コンテ・演出: 榎本明広
(26)脚本: 冲方丁, 絵コンテ: 羽原信義・鷲尾直広, 演出: 羽原信義


2004年12月28日(火)

スクールランブル #13 「ミッション1は愛の告白!ミッション2は夜の攻防!ミッション3はピーヒョロロ!」

今回は地味ながらも♭パートから持ってきた後半の2篇が良かったです。
花井と周防の幼少時のちょっと心温まるエピソードは、ポニーテールのロリ美琴萌え。笛を吹きながら田んぼのあぜ道を歩く叙情的なシーンが印象的でした。
八雲と天満の歳時記風エピソードは、やっぱり八雲の浴衣姿。ただし暮れも押し迫ったこの時期に寒さに震えながら見るような内容じゃないよなぁ。(^^;

番組の中で「重大発表」って何だと思ったら、単に来週の放送時間変更の事なのね…。そういうわけで次週は 1/3 AM11:55 から。なんて時間だ…。
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★★, 勘違いネタはまだまだいくよ〜: ★★★★)

脚本: 吉田玲子 絵コンテ・演出: 高柳哲司

焼きたて!!ジャぱん #11 「クズカスッ!!和馬が選んだ最低バター!」

久しぶりに見た。相変わらずフードバトルが続いているわけだけど、社長令嬢三姉妹の代理戦争と言う設定が加わって面白さも俄然アップ。

されどわざと生粋のアニメファンが寄りつかないようにしているのか、声優のチョイスに関しては凄まじいものがあり、今回登場?の水乃はやたらとムカつく声質。こんな「ボクっ娘」は嫌だっ!
(期待度: ★★, 満足度: ★★★, リアクション: ★★★)

脚本: 川瀬敏文, 絵コンテ: ボブ白旗, 演出: 秦義人


2004年12月29日(水)

ふしぎの海のナディア #39 「星を継ぐ者……」

†「愚か者の辿る末路だ……」
シリーズ終盤は、今でいうところの超展開なんだろーけど、迫力のメカ戦闘とそれっぽいディテールの細かさで無理矢理説得させられてしまう。死んだ人間が奇蹟で甦ったり、科学を越えた奇蹟の力なんかは80年代アニメの集大成みたいで懐かしい香り。(^^;

お約束やパロディが多かったりする中で、最後まで飽きずに楽しめたのは、見る人を驚かされる要素が多かったからだろう。ネタバレになりますが、今回だけでも、ネモ皇帝の体は機械、巨大コンセント、唐突にジャン死亡、ガーゴイルは人間、エレクトラ妊娠発覚、マリー結婚と、†引出しの多さと旺盛なサービス精神には圧倒させられる。

†「私のやっていたことは全て。幻だったのだよ」
最近は輸出産業育成なんてお題目でアニメ製作の環境が良くなっているんだから、10年15年経過しても色褪せない、オリジナル大作アニメを NHK 自ら作って欲しいものだ。ポワロや火の鳥なんかは、1年後ですら覚えているかあやしい。
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★★★, 後日談: ★★★★★)

脚本: 大川久男,・梅野かおる, 絵コンテ: 窪岡俊之, 演出: もりたけし


2004年12月30日(木)

「横手美智子」はマネジメントとプロットとダイアログ担当の3人で作っているユニット(横手美智子のストレンジドーン乱入日記 2000/12)

モノグラフより。
かなり古いソースですが、この話は知らなかった。確かに話によってやたらとクオリティにバラツキが大きいのはよく言及されていたわけだけど、三人が分担していたならそれも納得。

双恋 #13 「バレンタイン・パニック」

なんつーかギャルゲーやってて個別シナリオに入れず BAD エンドを迎えたような空しさに包まれた午前2時。

ここしばらくは怒涛の四角関係+桜月姉妹と言う修羅場をどう収拾するのか興味津々だったし、「みんなからもらった真剣な気持ちに真剣に答えなきゃ!」と叔母にまで背中を押されていたのに、気が付くとものすごい勢いで、「友情」と言う唐突に出て来たテーマに収束してしまったではないかい。
さらに薫子が「まずはみんなで受験を頑張ろうよ…」と、視聴者が誰もが思っていた気持ちを代弁して一同我にかえってあっさり終了。あれだけ昂ぶっていた皆の気持ちはどこへ? 自分の満たされない気持ちはどこにぶつけたらいいんだ。
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★, 最後の大団円は好き: ★★★★)

脚本: 金春智子, 絵コンテ: 矢野雄一郎, 演出: 辻泰永

未来少年コナン #09 「サルベージ船」

†粗筋
熱砂の砂漠を越えたコナンとラナは、いかつい顔をしたサルベージ船主任パッチに拾われる。手荒い歓迎をするパッチだが、なぜか二人をインダストリアの捜索隊から庇おうとする。

名シーン続きの前回に比べると地味な内容。子供にはやさしくするのが当たり前みたいな最近の作品と比べると、やたらと粗雑なのは時代ゆえのものか? 今にして思うとラナは宮崎アニメの中でも屈指のいびられヒロイン。まだまだラナの苦難は続く。
(期待度: ★★★★, 満足度: ★★★, しばし話は低調: ★★★)

脚本: 吉川惣司, 絵コンテ: 高畑勲, 演出: 宮崎駿


2004年12月31日(金)

機動戦士Zガンダム #12 「ジャブローの嵐」

今週も戦闘シーンいっぱい、MS いっぱい(ザクタンク?も出て来たよっ)。地味ながらも、SF ミリタリー作品として興奮させられるし、後半のメガ・バズーカ・ランチャーやファンネルが乱舞する、ニュータイプ以外生きてる意味あるの?と言った戦いよりも個人的には好き。

ただし、後半は SEED みたいな大味な作戦を見せつけられて一気に白けてしまった。こっちの方が先なんだけどね…。

(期待度: ★★★, 満足度: ★★★, ジェリドもマンネリ気味: ★★)

脚本: 平野靖士・斧谷稔, ストーリーボード: 知吹愛弓・斧谷稔, 演出: 川瀬敏文

「撲殺天使ドクロちゃん(2)〜(4)」 おかゆまさき [電撃文庫]

1巻を読んだ時は大絶賛!されど正直お腹いっぱいで鮮度も面白さもこの巻がピークではと言う思い込みで手を出していなかったんだけど、最近は不作続きなのでついカッとなって手を出してしまいました。

相変わらず内容の方は、撲殺→ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー♪マンネリ…なんだろうけど、林間学校、クリスマス、バレンタインに修学旅行、さらには定番の人格入れ替わりといい感じで学園歳時記ネタが続いて、学園ものとして定番の面白さ。(^^;

マニアックなパロディからオーソドックスなお約束ギャグまでコメディ作品としての面白さも安定していたのも良かった。SF にハード SF があるように、ライトノベルの中でもっともコアな一冊。スーパーライトノベル。
うーむ、今年はこんなアレな本を読みながら年を越してしまうのか…。



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