仮藻録 in June, 2004

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2004年6月16日(水)

「イリヤの空、UFO の夏」アニメ化決定 2005/01 スタート

たまとわより。
原作の1〜3巻までは思いっきりはまった作品なだけに期待したいところ。

あなたの部屋にメイドさんが来てお掃除してくれる

泡沫の日々より。
キャンディフルーツハウスメイドサービスと言うデリバリーメイドシステム。2時間の幸せ気分を満喫するにはちょっと高いかな。(^^;

忘却の旋律 #11 「君がまだ知らない歌」

前回(#10)の過剰な演出で目を楽しませてくれた不思議空間は登場せず、ちょい説明過多な普通の話でした。もっとも内容的には重要だったようで、隠された真実を知って宇宙要塞計画を放棄した科学者のチーフ・ヴィ、猿人の存在理由、などなどシリーズ後半に向かって伏線を張っていた様子。

期待していたのはココ@田村ゆかり活躍で、彼女のロリボイスが脳内に鳴り響いていたんだけど、鳴弦「ニンナナンナの心」も効果無く、結局ヒロインらしい存在感を見せていたのは小夜子の方だった。

脚本: 榎戸洋司, 絵コンテ: 宮尾佳和, 演出: 錦織博

ふしぎの海のナディア #11 「ノーチラス号の新入生」

ノーチラスの乗組員に迎えられたジャンたち六人と一匹。ノーチラス号の超テクノロジー驚かされながらも、どこか暗い予感にさいなまれる。

特に大きな出来事はなく艦内でドタバタアクション。ハンソン、サンソン出番も無かった。フランクな艦長以下ノーチラス乗員の中で一人とげとげしいのが副長のエレクトラさん。美しかった彼女がやたらとおばさん臭いように感じられるのは、記憶が美化されていたのか、それとも後半着用する密着スーツの魅力か。(^^;
一方でナディアは所々で可愛いカットが見られ満足。さすがに放送当時 1,2 を争ったヒロインだったことはある。

脚本: 大川久男, 絵コンテ: もりたけし, 演出: 佐々木裕之

「ある魔術の禁書目録」 鎌池和馬 [電撃文庫]

amazon / bk1 / 旭屋 / 紀伊國屋 / 楽天

舞台は超能力者育成のための巨大学園。落ちこぼれながら最強の能力を持つ主人公の元に純白の修道幼女が降ってきたっ!

あとがきに「読者層を考慮したマーケティング調査(=きゃっちーなネタ探し)を丸っきりぶっとばした趣味の一品」…書かれているように、やたらと既視感を感じるキャラや設定が続き生徒数230万人の学園都市(蓬莱学園だって12万だぞ)、身長135cm、外見年齢12歳の幼女風先生と萌え作品お約束の設定も過激になっていたりする。
一方で普通の日常生活の描写がほとんど無く、バトルと萌えシチュエーションの連続。それでも感想で多くの人が書いていたようにラストは満足感があるので、そこらへんが評価の高い理由だろうか?


2004年6月18日(金)

あなたにとってのonly oneライトノベルは何ですか?

昔読んで長らく Only One だった作品のタイトルがようやく思い出す事が出来た。西谷史の「神々の血脈」角川書店版の全10巻。軽く目を通すとやたらと短いセンテンスに薄っぺらな分量と言った80年代のライトノベルの悪いところが目立ち、同じような作品の「パラサイトムーン」の方が遥かに作品としての出来がいいように思いますが、リアルタイムで読んでいた時の感動は忘れられないです。次点は菅浩江「メルサスの少年」と上遠野浩平の「ブギーポップは笑わない」と言ったところでしょうか。

恋風 #12 「陽炎」

終わってみると意外と普通の恋愛ドラマだった。先週ついに結ばれた二人だけど、周囲からの祝福とは無縁の二人だけの世界を次第に強めていく。周囲は奇異の目、母親からは疑いの視線、友人からは腫れ物みたいな扱われ方が逆に二人の恋愛を純粋なものに仕上げ、時間的な逼迫感が愛をかけがえの無いものに見せていた。

春には桜、秋には銀杏の葉が舞い散る並木道を踊るようにスキップしていた七夏の姿は今年限り。二人の思い出の観覧車も街の風景から消えていく。そんなあわただしい時間の中にあって、二人の瞬間が輝いて見えてくる。それは儚くも美しく。

この作品は演出に長けている…と書くと曖昧だけど、キャラクターの心情を静物や背景など絵で間接的に見せる手法が効果的で深みのある世界を見せていた。今回も直接的な比喩がいろいろあった中で、ひっかかったのは相合い傘に互いの名前ではなく名字を入れるシーン。真の恋人にはなれないと言う意味なのだろうか?謎。

脚本: 高木登, 絵コンテ・演出: 大森貴弘

天上天下 #12 「暗黒」

ようやく作画が良くなってきたと思ったら、超演出が炸裂して文七が盗撮する絵美をバイクで追いかける場面はまさにダブルインパクト。ヘンな挿入歌の使い方に始まって、唐突で派手な乳揺れ、さらには絵美のヒップにハゲの顔が浮かんで語り始めるところなんかギャグで作っているようにしか見えないんだけど…。

過去最大の事件である、高柳光臣 vs 棗慎の戦いはまだ先のようでこの頃は貧弱な坊やから「真の武人」に踏み出したばかりの光臣に代わって、俵文七が慎に戦いを挑む燃えるなかなかシチュエーション。やたらとパワフル文七は今回もまた大活躍で、本編に登場する格闘バカの主人公よりも遥かに魅力的でした。

脚本: 井上敏樹 絵コンテ・演出: 駒井一也


2004年6月19日(土)

ぱど厨になってみる(読冊日記)

最近のぱど厨観察記が、ネット異文化紹介みたいにいて面白い。
自分がかって目にした言葉に「ネットも現実も同じ」と言うものがありますが、そういう言葉が使われるのはネットは一般社会から切り離された特殊な場所と言う認識が一部にあったからで、逆に現実の(子供)社会をそのままネットに持ち込んだ、小学生インターネットコミュニティの世界こそが普通なのではと言うことを考えると、自分の常識を再点検してみる必要があるかも。

不知火舞の変遷(鮮烈のデビューから11年)(激亀仙人の似非モバヰラー日記)

ここ数年あまり見かけないと思ったら、日本人のシュミとは微妙に違うキャラになっていたのね…。それにしても11年前のキャラが未だに現役とは凄い。アニメだと「赤ずきんチャチャ」が今年で放送開始から10年と遥か彼方の存在になってしまった。
アテナのプロフィール+連続技もこれだけ並ぶと圧巻。初代もあった。

マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ ピュア #64「光の海の人魚」

久々に華やかだった頃のピッチが帰ってきた!
いつもの赤・青・緑のトリコロールに、南太平洋からイエロー・マーメイドのココが加わるやたらと華やかな画面構成になって見ていて嬉しくなります。

今回は作画も一味違っていて、人魚モード時に腰回りがなんともダイナミックに描かれて、腰の曲線もぐぐっと魅惑的。テレビ東京の規制で胸の谷間すら描けない中で、それなら別の手段で色気を見せてやろじゃないの!と言うアニメーターの魂の叫びが聞こえてきた。頬染めを多用して、苦しんでいるのか歓喜に包まれているのか分からない微妙な表情がいいよね〜。

サラさんの怨念が込められた巻き貝がキーアイテムになったり、BBS はツメが甘いと言うか相変わらずお馬鹿だったりと、話自体は、前シリーズからほとんど変わらないのは残念。学習能力のある敵役を出して欲しい。

脚本: 笹野恵, 絵コンテ: 鈴木敏明, 演出: 石倉賢一, 作監: 飯飼一幸

ケロロ軍曹 #12 「すもも アイドルは宇宙をこえて であります」他

ゲストキャラの声が肌に合わず、前半で見る気力を失ってしまう。


2004年6月20日(日)

文学と萌えの狭間を吹き抜けた恋風(萌え萌えアニメ日記 6/19)

萌えアニメ的には、七夏の兄への思いが後半強く激しくひとりよがりになってしまうので、感情移入と言う点で辛かった。兄者には最初から感情移入する気はない。(^^;

あとミオルさんのへびのあし@ココログ 6/13にあるように、兄妹の禁忌ものはテレビドラマでも多用されるエンターテイメントの一つのパターンのようで、あの感動も、よくぞ(今のテレビアニメで)ここまでやった!と言う括弧付きの喜びになってしまう。もう5年早ければ衝撃の作品だったのに…。

美鳥の日々 #12 「突然 no 別れ」

久々に自分が好きだった頃(#01,#02)の美鳥の日々の雰囲気で大満足。冒頭の神社の境内や、ラストの高台の場面など焦燥感を掻き立てられるような雰囲気は素晴らしいの一言。

意外や貴子が今回の主人公だった。少女漫画的な饒舌な一人称心理描写で、思い詰めたり感情を吐露するシーンが叙情感たっぷりなのは宮崎なぎさ演出の上手さだろうか。さりげない会話や表情による、二人の距離感の見せ方もバッチリで、中盤の妄想ギャグキャラみたいな扱いに不遇を感じた自分にとって、今回の多感な貴子さんは見応え十分でした。このままゴールインでもいいや。(^^;

脚本: 池田眞美子, 絵コンテ・演出: 宮崎なぎさ

マシュマロ通信 #12 「サンディ、呪われる!?」

「サンディは鬼だ!悪魔だ!」
家の中でも学校でも強権を奮うサンディの双子の弟、チョコ&ミントの物語。しっかし、呪いの人形で復讐を考えるなんてなんて暗い弟たちなんだ…。
いつもトゲトゲしいものの実はサンディは弟思いだったと言うところや弟たちが本気でサンディの事を心配するシーンを見せてはいたものの、自分の好きな友情を越えた「姉弟の絆」みたいなものが感じられなかったのは残念。
弟たちのキャラ掘り下げ回と言っても、やっぱり二人影は薄いままだった。

脚本: 横谷昌宏, 絵コンテ・演出: 松浦錠平

火の鳥 #12 未来編(1)

何これ…?
なまじっか原作を知って、少しでも期待していると全く楽しめない。何気に好きだったナメクジ文明の話も出て来ないらしい。
えふすく日記(2004/06/19)で紹介されていた東京新聞の読者投稿に、太陽編を未来編に置き直してを激しく同意。


2004年6月21日(月)

TVO 農ドルちゃん

泡沫の日々(6/19)より。
キャッチーなイメージキャラ。ぜひともアニメも作って欲しい。

輝けライトノベル(bk1)

CAXの日記より。
どうもライトノベルと言うジャンルがひどく曖昧だ。一昔前のスレイヤーズやグループ SNEが引っ張っていたライトノベルブームと比べると読者の平均年齢はぐぐっとアップしているような気がする。
せっかくライトノベルに入れてもらったいるので、舞城王太郎の「煙か土か食い物」は傑作なので読みませう!面白いライトノベルですよ〜と便乗宣伝。いつかこの人の影響を受けたライトノベル作家がデビューしますように!

北米に咲いた YURI(Moonlight Fantasia)

かーずSPより。
海外ファンサブやフォーラムなどからの翻訳記事であとでじっくり読む。去年の作品だとやっぱりヤミ帽が強いなぁ…。

高画質WMV版も!「はるのあしおと」ムービー掲載!!(6/17)

おなじみの新海ムービー。今日になってようやく見て、一人感動。確実に進歩している。ドラマ性、物語性、臨場感と言ったものが凝縮しているよー。何度も見てしまう。

花右京メイド隊 La Verite #12 「本当の笑顔」

†ぬるま湯的な萌えアニメでしかなかった。だが、それがいい。
何事もなかったかのように、平穏で穏やかな花右京家の日常が始まる。いつもと変わらないメイドたちに囲まれて少しずつ自分を取り戻していくマリエルに未来をゆだねて、うやむやのうちに Endgin。消化不良の設定が多かったですが、12話だとこんなものだろうか? フェンリルなんてたいそうな名前を付けられた犬もコノヱさんのただの愛玩動物だったのか。(^^;

m.o.e.版では集合写真の1カットしか登場しない早苗八島が今シリーズで一番化けたキャラで、お色気的にも百合的にも獅子奮迅の大活躍。自分的に久々に記憶に残りそうな萌えキャラでした。m.o.e の DVD シングルみたいに早苗の話が出たら買ってしまいそうだ。

脚本: 花田十輝, 絵コンテ: 野中卓也・米田和博, 演出: 野中卓也

北へ。〜Diamond Dust Drops〜 #12 「ダイヤモンド・ダスト・ドロップス」

ちょっと蛇足気味の後日談。
忘れたようなチョイ役から、登場していないようなキャラも含めてオールスターキャストで登場して、札幌の空に輝くダイヤモンドダストを見上げる。なんか右を見ても左を見てもカップルばかりで、ヒトリモノにはツライヨー的 END まぁ。いいか…。

なぜか登場を期待していたラジオ局のスタジオ立てこもり事件を起こしたDJストーカーも書類送検で済んだのか元気に登場。相変わらずキモいなぁ。
京子さんの同居人だったユウも再登場。感動の再会と言うわけではなく単に出てきただけのようなやる気のなさ。天然風味の年少組二人とドジっ娘属性の年長組二人はいいコンビになりそうなので、お互いがからむような話も欲しかった。

お気に入りのスオミさんは、日本地図を片手に冬の北海道をヒッチハイクと言う凄まじい設定で登場。ルルイエ出身みたいな変な顔で自動車を追いかけたりと、なぜか変な崩し顔が目立った。彼女の十八番、独特の言い回しのセリフは今回も炸裂して、彼女の会話イベントを延々と聞いてみたい気分。なんで彼女だけ一話なんだよ…。

ただでさえ独立 UHF で放送局が少ないのに加え TVK が未放送なので、盛り上がりはほとんどなかったのが残念なところ。地味なキャラクターに地味な舞台地味な物語と華やかさに欠ける作品ですが、流行から取り残された古びた世界設定は自分好みでしたし、落ち着いた雰囲気は見ていて安心感があった。B級ギャルゲーアニメの佳作。

脚本: 山口亮太, 絵コンテ: ボブ白旗, 演出: 中島弘明・室谷靖

せんせいのお時間 #11 「雨のち晴れ、ところにより教育実習の巻」

雨の六月は教育実習のシーズン。部外者たる女子大生の先生のタマゴが、みか先生のクラスに加わった事で、皆さんのいつもの妄想も激しくパワーアップ。特に今回は中山の出番が多く豪快な妄想を見せてくれたのも嬉しい。

脚本: 木村暢, 絵コンテ・演出: 箕ノ口克己


2004年6月22日(火)

ANIMEでは弓をたしなむ女性がよく見受けられますが

かーずSPより。
他にも最近ちまちま紹介されるAsk John ふぁんくらぶの ASK JOHN 傑作選、2004年版が面白いので、あとで目を通しておこう。

陸奥圓明流外伝 修羅の刻 #12 「寛永御前試合」

月刊連載ゆえか試合自体の展開はスピーディー。主要キャラの顔見せ&実力の確認みたいな感じで軽々と一回戦を突破。少ない枚数なりに映像は堅実。時代小説おなじみの剣術・剣士がぞろぞろ登場するので安心して見ていられるのは○。

脚本: 早川正, 絵コンテ・演出: 吉川浩司

GANTZ #11 「死んで下ちぃ」

相変わらず「死」が希薄なこの作品。今回は低空飛行していたここ数話程に比べるとまずまずの出来でした。毎回これくらい話を動かしてくれたらそこそこ満足出来たのに…。

1st stage 終了と言っても、この奇妙な世界はもちろん、スーツの秘密と GANTZ の存在理由などなど謎は一つも解決されず、原作のプロモーションと言う意味しか感じられなかった。まぁ、存在すら知らなかった原作を知る事が出来て、満たされぬ思いから渇望感を感じる程に読みたくなったのでその点では成功だったかも。(^^;

脚本: 十川誠志, 絵コンテ: 関野昌弘


2004年6月23日(水)

げんしけん4巻

買ってきた。
ランダムらしい透明セルのしおりは、OGIUE さん。知らんぞ。新キャラ?

ネガティブハッピー・チェンソーエッジの文庫版は、解説に西尾維新と言うのがひかれるので気が向いたら買って再読したい。それより大槻ケンジのグミチョコレートパインのパイン編、こっちは未読なので早く文庫落ちしないかな…。

水野晴郎”解説”収録!名作DVD映画ソフト付き玩具菓子

カバヤ食品より7月13日発売!価格315円とのこと。
頑張ってアニメでもこれを真似して作ってくれないかな。

人気同人ゲーム作家小説デビュー(YOMIURI BOOKSTAND)

今日の読売新聞夕刊記事の Web版。
目茶苦茶売れているようだし評価も上々なのに、自分の方はと言えば、読んでいても未だにエンジンがかからず上巻すら読み終えていない。

忘却の旋律 #12 「迷宮島」

真っ赤な影、血塗られたような痕跡に、謎の古代壁画。
このあやしい雰囲気が激しく好きだ。

今回の舞台は小夜子の鎖の導きのままにやってきた幻想的な雰囲気に包まれた小島。このミノタウロスの迷宮のある「迷宮島」を舞台に全編サスペンスフルな演出の数々に意味がありげなカットが心地よく想像力を刺激する。牛の交合図には度肝を抜かれた。

個人的にどうにも煮え切れないのはボッカの性格で、日常を捨て去ってメロスの戦士としての使命感に目覚めるのが早すぎたために未だに感情移入しにくい。うざいと言われない程に、葛藤をアピールして欲しい。

後半は、自分を置き去りに一人迷宮に進むボッカに、同じく自分の事を振り返らず忘却の旋律のことばかり考えていた黒船を重ね合わせた小夜子が逆怨みして感情をぶつけるが、ボッカは「君と別れたら楽になれるよ」と、わざと憎まれ口を叩いて小夜子を気遣う。ここらへんも人間が出来すぎているように感じてしまうんだよね。

迷宮の中心に向かう道は、自分の内面への旅の比喩か? そしてボッカが到着した場所は、なぜか学校遠足のバス。そろそろボッカの内面を描くエピソードが欲しいところなので、大いに語って欲しい。でも次回のサブタイトルは「黒船」。うーむ、違うのか?

脚本: 榎戸洋司, 絵コンテ: 増井壮一, 演出: 桜美かつし 

ふしぎの海のナディア #12 「グランディスの初恋」

肉、肉、肉、肉が喰いてぇ!と言うサンソンの一言で、無人島に上陸して一時の休暇を取るノーチラス号クルー達。まだまだ20代のグランディス vs 四捨五入で20歳のエレクトラさんによる、ネモ船長を賭けての女の戦いあり、ナディアの胸チラありと、地味な話ながら今回も密度が高かった。

見所はグランディスの身の上話。裕福な貴族の一人娘として生まれながら、結婚詐欺で名誉も財産も失い、最後まで残ったサンソン&ハンソンと共に生きがいの宝石を求めて盗賊稼業の日々に…と悲劇のヒロインだったのね。(^^; 何気にキャラに厚みが感じられなど扱いは上々。

可愛いだけのアニメヒロインじゃなくて、次第に電波キャラの片鱗を見せてくるナディアは今見ても苛つかされる性格だった。逆に嫉妬と自分の気持ちを素直に表現できない苛立ちでやたらとエレクトラさんは可愛い。気が付けば思いっきり年下キャラだし、中の人も当時26歳。若いっ(*1)

脚本: 大川久男, 絵コンテ・演出: 窪岡俊之

*1: もっとも今は17歳らしいぞ

2004年6月24日(木)

日本のアニメとアラブ世界

カトゆー家断絶より。
アッラー・アクバル! 充実したアラブ世界における日本アニメのレポート。イスラム法だと同性愛は死刑だったりと、最近の作品はますます向こうで放送しづらい作品が増えているような気もしますが、関連商品が展開しやすい作品は積極的に向こうで放送されているのね…。

デジタル蚊取り線香 ver 1.01

いぬ日記より。
知らなかった。面白そうなのでメモメモ。

サムライチャンプルー #05 「馬耳東風」

嘘くさいナレーションに、出鱈目な時代考証もここまでやってくれると独自の世界観として昇華される。今回は浮世絵師や隠密ののこぎり万蔵、さらには連続カツアゲをされるチンピラと言ったスチャラカなキャラたちの「軽さ」がこの作品とマッチしていたので素直に楽しめました。

注目のキャラはジン。将棋勝負で「将棋も剣も先読みが基本。相手よりもどれだけ先手を考えるかで勝負が決まる」と彼の理詰めな剣術哲学を語ってくれたりと、無駄に剣を抜くよりも凄味を感じます。「剣では勝ったのか?」との老人の問いに無言で応えるなど、どこか悲劇をにじませていたのも印象的。

脚本: 佐藤大, 絵コンテ・演出: 山本沙代


2004年6月25日(金)

瓶詰妖精 第2シリーズの詳細が hm3(7/26発売予定)に

カトゆー家断絶より。
降り注ぐ電波よ、もう一度。再び監督以下同じスタッフがいいなぁ…。
終わってみれば第1シリーズは、シリーズの中では異色の「花壇の花」の話が一番印象に残っています。

他にも注目作品あれこれ

  • 「バジリスク」アニメ化(MOONPHASE雑記から)。山田風太郎の忍法帖の嚆矢となった作品で、フリークス忍者大活躍。地虫十兵衛以下さすがにテレビアニメ化はきついかな。

KURAU Phantom Memory #01 「広い世界へ……」

一流アニメーターに美少女アクション作らせればとりあえず売れるでしょ…と言う80年代後期の OAV みたいな感触だった。それでも監督の入江泰浩氏は、エイリアン9もありますが、ガンパレードマーチ 11話で見せてくれた舞の生き生きとした表情、電光掲示板が印象的だったラーゼフォン 19話 「ブルーフレンド」の演出など素晴らしい仕事を残してくれた人なので、当然期待は大きいです。

本人が絵コンテ・演出を手がけただけあって、キャラのしぐさに加えコロコロ変わる表情や、クリクリした瞳に魅せられて、脱衣変身(違う)のあたりでそっと心を鷲掴み。二次成長直前のリアルつるぺた系の娘さんが、毎週脱いでくれたらそれはそれで見る価値あるかな。眼福眼福などと喜びを噛みしめていたのに、後半の10年後の姿には茫然自失。

大人の女性にはきょーみ無いの!と言う偏った趣味の持ち主ではないにしろ、猫を抱いた姿の似合うあどけない少女が…入江作品特有の「へな口」と言うかアルカイック・スマイルで微笑していた女の子が、クールと言うより重苦しい雰囲気の女性になってしまい、魅力は半減。あとは密着スーツでも着用してもらうなり、次回予告で顔見せしていた12歳バージョン・クリスマスたんに頑張ってもらうしかないか。

†Linux じゃなくて Rynax
エージェントと言う名の「なんでも屋」も不安な響きで、これって広く浅くのモットーでで誰でも考えそうな底の浅い話になりがちなんだよね。多重人格ネタも、ファウスト賞受賞作品を続けざまに読んだことでゲップが出そうなありふれた題材と、物語的にはどうにも心惹かれないわけだけど、センスのいい映像さえあれば他にはいらない。

脚本: 吉永亜矢, 絵コンテ・演出: 入江泰浩
監督: 入江泰浩, シリーズ構成: 吉永亜矢, 制作: ボンズ

天上天下 #13 「魔力」

分七とタクシーの運転手の会話なんかは何気にいい味を出していた気がするのに、期待していた分七 vs 棗慎の戦いがもう見てらんない。

2001年宇宙の旅の棍棒を初めて使ったサルのごとく嬉々として分七をザクザク切り刻む慎の姿に何もかも吹き飛ばされた感じ。これってまさかイメージ映像と言うオチじゃないよね? タイガージェットシンのサーベル攻撃みたいに柄で殴っているわけでもなさそうだし、骨は粉砕骨折に肉は挽き肉状態。うっわー。

他にも迫力ゼロのカーチェイスや、シリコンを入れたような不自然な弾力の乳房などアニメとしての細かいディテールがアバウトすぎて萎え萎え。これで国内スタッフなのか…。もっと(作品を)愛して。もっともっと。

脚本: 犬飼和彦, 絵コンテ: 片淵須直, 演出: 土屋浩幸


2004年6月26日(土)

「ゼノサーガ エピソードII」プレミアムボックス付属のフィギュア

小宮日記より。
辛辣な感想。確かに後ろ姿はそそるものがある…のだが、II のキャラデザ同様に、海外向けの顔立ちなのかな。(^^;

あと最近のフィギュアでは、価格帯は全然違いますが、まぶらほのカプセルフィギュアもパチモン臭い造形でファンとしては涙。

苦戦の天気予報、「大外れ日数」増加 気象庁「反省」(asah.com)

最近週間予報がさっぱり当てにならないと、ふつふつと憤りを感じていたんだけど、実際にこんなにひどい成績だったとは…。ぉぃぉぃ「最高気温は、昨年も過去最悪を更新」…って一体。

マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ ピュア #65「光の海の人魚」

†「マサヒロ…あんたの事がもっと知りたいんだ」
気が付くと準レギュラーになっていたリナの相方・浜崎の話。いちゃいちゃと、朝っぱらからゆるい恋愛譚やってんじゃねー。波音をストーキング中の勘違い系のクソガキも登場と、ピュアになってからのこの手のネタがどうも苦手だ。カレンやココを出せー。
後半のライブパートはひたすらやる気 Nothing。本編より次回予告で登場したチャイナ系水妖の方に注目の話でした。

脚本: 吉村元希, 絵コンテ・演出: 岡嶋国敏

ケロロ軍曹 #13 「ドロロ 忘れられた戦士 であります」他

今回はお色気、ストーリーともに水準以上の出来。

原作がいいのかキャラクターデザイン担当の腕がいいのか知らないけど、出て来る女の子はことごとく魅力的なのがこの作品。(あ、もちろんママさんも)
今回登場の忍者ガールの小雪ちゃんは、スレンダーなところや、ちょっと控えめなところとかツボで、低いカメラ視点が多かったのも彼女のすらりとした足を引き立てていたと思う。カエル視点に合わせて堂々とローアングルを駆使して欲しいところ。

脚本: 横谷昌宏, 絵コンテ・演出: 山本裕介

「多量見かいせき1:後化けと多量見」(光希桃 Anime Station)

つまらなくて我慢しながら見ていた作品が、突如面白く感じられるようになる瞬間は本当に気持ちがいい。アニメ、小説、ゲームを問わずモノトーンの世界が色鮮やかに輝き出すような感覚で、世界の秘密を一つ解き明かしたような高揚した気分になれる。(←ちと、大げさか…)

自分の場合、最近だと「テクノライズ」と「満月を探して」「D.N.Angel」がこのパターン。今期は「MADLAX」が化けると衝撃が大きそうなんだけど、果たして…。


2004年6月27日(日)

ピッコロの戦歴(ヤマカム)

楽画喜堂より。
ヘッドラインの「チキン野郎ピッコロ(1)」からの連作で、このサイトお得意のドラゴンボールキャラへのツッコミ。作者の影響か、じぶんも DB のキャラの中ではピッコロが一番好きなんだよね。

マシュマロ通信 #13 「どしゃ降りサニーさん」

ねこ〜ねこ〜と、次回予告で登場したいつもの目をした猫が登場するのを今か今かと待ちわびて見ていたので、オチは読めなかった。恥ずかしい〜。
もっとも内容的には薄味で、せいぜい15分ネタと言ったところ。仕方ないので「サンディも脱いじゃいなよ」「ちっとも熱くなんかないし…」「私の体は大洪水警報中よっ」と言うサンディのやりとりに反応しておこう。

脚本: 中瀬理香, 絵コンテ: 有原誠治, 演出: 高林久弥

火の鳥 #13 未来編(2)

えーと、不老不死パワーで異能者に目覚めたマサトが、アストラギウス銀河で暗躍する前の話ですね。(←違う)

ダイジェスト展開と割り切って、映像に身を任せればばそれなりに面白い…かも。カオスエンジェズルの UNDEAD の魔法の効果を見た時に最初に思い出したのが「火の鳥」なんて昔話をしてもしょうがないし、最初から最後まで萎えさせてくれたテロップの多さを嘆いても仕方ない。ゆとり教育万歳!

原作を読んだ時に感動したナメクジ文明が登場しないのは許せるとして、この作品のラストが黎明編にループする、ウロボロスの輪のような構造の閉じた世界の美しさが感じられなかったのは不満が残る。

美鳥の日々 #13 「二人 no 日々」

期待していた通りの最終回。
結局貴子の捨て身の告白はうやむやのうちに終わってしまうんだよね。沈むゆく夕日を背負い般若面で美鳥が登場した場面はまさに修羅場と言う感じで面白かったんだけど、結局貴子の記憶喪失で切り抜けるとはワンパターンか…。あっさり告白を拒絶される美鳥は可哀想だったけど、告白したこと自体に満足していた…と背中で語っていたのでそれもまた人生。…で、結局前回の盛り上がりは闇に葬られて、貴子は告白自体覚えてないし、ついでに数日後には右手から美鳥がこんにちは。なんだこのいい加減なリセット展開は…。

もっとも最終話らしく見せ場は用意されていて、平穏な学園生活は、堂々と学校乗り込んで貴子を拉致した不良たちによって平穏は破られる。彼らの挑戦状を受け単身廃ビルに乗り込む沢村は、100人もの不良を相手に切っては投げ切っては投げの獅子奮迅の大活躍。相変わらず喧嘩の立ち回りの作画がズバ抜けていいのがこの作品で、少しくらい天上天下に分けて欲しいです。で、最後の長髪覆面のキャラがやたらと強いんだけど、バレバレですよ姐さん。あ、でも沢村の奥義三段ドロップキックで破れた服から豊かなバストがたわわに現れ、急にしおらしくなるところがひたすら萌え。お色気担当として立派に役目を果たしてました。

それにしても「相思相愛なのに焦れったい二人を見て、本当に好きなのか試したくてこんな事をやった…」なんて、アニメの脚本はうる星やつらの頃からちーとも進歩していないよなぁ。こんな話を無理矢理持ってくるなら、学園を舞台にして、バレていないと思っているのは本人たちだけの恋人ごっこでも描いて欲しかったよ。時代はバカップル。いいじゃん。

ラストの戦い終えて救出した貴子を背負って川沿いの道を歩くシーンは、背景の夜景の美しさともども感動的だった。「助けに来てくれなんて頼んだ覚えはないのに!」、「ちょっと、どこ触ってんのよ」と相変わらず気丈なところを見せる貴子だが、普段の「サワムラ」と言う呼び方を「セイジ」と言いかけたりと、さりげなく二人の距離の変化を感じさせてくれたのが良かったかなぁ。

…などと長々と書いた妄想感想は、再読すると出来の悪さと想像力の貧困さにクラクラするんだけど、書く阿呆に読む阿呆。地雷みたいに敷設ておこう。
実際の本編の方はと言うと、丁寧にそして最後まできっちりと描かれた最終回で、最近の少年漫画原作のラブコメと言う条件でこれに匹敵する作品はなかなか思い出せない。成恵の世界の最終話は思い出したくもない。

自分的には毎度の事ながら、二度と帰って来ない人の残した日記やボイスメッセージと言うのは無茶苦茶凶悪で、見ただけでもパブロフの犬のようにバウバウ泣けてくる。何かを成し遂げるためには代償が必要と言う、物語のお約束もしっかり踏襲して、美鳥の見つけた幸福にしっかりとした説得力を感じられたのも○。
一歩勇気を踏み出して相手に気持ちを伝えれば、自ずと未来は開けてくると言うこの作品のテーマめいた部分そのままに、原作を踏み出して(あ、原作は未読です)ラストシーンを持ってきて名作に仕上げたアニメ版スタッフに幸あらんことを。

脚本: 池田眞美子, 絵コンテ: 小林常夫, 演出: 須間雅人


2004年6月28日(月)

2004年上半期、あなたの一番好きなアニメソングは?アンケート(なんくるないさぁ〜)

いぬ日記より。
なんとなく、北へ。のOPを登録してみたりなんかして。

せんせいのお時間 #12/13 「夏・湘南・さよならは言わないでの巻」他

最終回らしからぬ最終回もこの作品らしかった。終わってみれば、いつもみか先生のことを考えているYO。みたいなはまり度は高くなかったですが、ダラダラと見て作品世界に浸るには最適なアニメでした。

12話の「恐怖体験、真夏の課外活動!の巻」は、後半が単調だし、妄想ネタの走り方も延びが悪かったりと今ひとつの出来。

その不満を解消してくれるように、13話の湘南に海水浴に出かける話は、教生の堀先生や保健医の松本先生まで登場して水着姿を見せてくれるサービスぶりで大満足。
この作品はギャグ自体よりも、キャラクターの何気ない会話やカップリングの面白さみたいな日常生活の方が楽しかった。ちょっと浮かれた話をニヤニヤしながら聞いているのが面白いようだ。場面転換のイラストがいい味を出しているんだよね。

これで終われば良かったのに、高級ホテルに舞台を移した後半は日常からミステリーゾーンにぶっ飛んで、摩訶不思議なアナザーワールド。原作を知らないとここらへんのぶっ飛び方についていけず、これなら夢落ちで落としてくれた方がまだ納得したよーな気も。

  • 12話 脚本: 鈴木雅詞, 絵コンテ・演出: 佐藤昌文
  • 13話 脚本: 白根秀樹, 絵コンテ・演出: 福島一三

「ROOM NO.1301―おとなりさんはアーティスティック!?」

日刊海燕の感想(06/28)が面白かったのでメモ。買いましょう今すぐに!と言うことで車を走らせて近所の書店探すが見つからず…。週末にでも買い出しに行かなくちゃ…。

「NHKにようこそ!」

そんなわけで大岩ケンヂ作の漫画版を買ってきた。原作小説で感じた八方塞がりの逼迫感はややマイルドになって、オタク青春ものみたいなノリもそんなに悪くなかった。岬ちゃんが可愛いから全部許す!

小説版は、日刊リウイチの積ん読パラダイスの書評が強力なオーラを発散してますが、今となっては半年〜1年程待てば文庫で読めそうなので、他人には勧めにくかったりします。


2004年6月29日(火)

陸奥圓明流外伝 修羅の刻 #13 「継ぐもの」

二回戦スタート。如雲斎が伊織を相手にしてあっさりと敗れるとはちょっと意外。後半の怒涛の展開は緊張感があって十分に面白かったんだけど、トーナメントの方ももう少し見たかったかな。

脚本: 武上純希, 絵コンテ: 菱川直樹, 演出: 南康宏

MADLAX #13 「覚鳴 -awake-」

エリノアが登場すると画面に吸い寄せられて時間が止まったかのように見入ってしまうわけだけど、それ以外はふつー。ヴァネッサとマドラックスの二人が過ごす時間にあれこれと思いを寄せる真下アニメ的楽しさを味わっておくとします。

脚本: 黒田洋介, 絵コンテ・演出: 川面真也


2004年6月30日(水)

「魔法少女リリカルなのは」テレビアニメ化決定!(MOON PHASE 6/30)

とらハ3版のプリティサミーみたいな作りで、ゲーム自体もアニメの構成を意識していた。もっとも3にはそれほどはまらず、個人的にはとらハ2を一押し。そろそろラブひなも忘れられた頃なので、まったり系の同居ラブコメとしてテレビシリーズでリメイクして欲しいです。(^^;

忘却の旋律 #13 「黒船」

面白いんだけどこの作品を見ていると普段あまり使っていない脳味噌が酷使されるので、何気に疲れるんだよね。一人で脚本を担当する作品ならではの計算された伏線があるので、何気ないカットやセリフを聞き取るために集中力&想像力全開で見ているので、見終わるとその反動が出てしまう。今回は謎を膨らませていたので特にその傾向が強い。

†「いろんな本物が交差した場所。それがこの迷宮だ」
今回の舞台の迷宮世界は、モンスターの力が常時及んでいるだけでなく、過去と現在が同時に存在する奇妙な空間だった。ここが牛モンスター・ホルの内面世界と言うのはストレートすぎるか? モンスターを見ただけで石や人形あるいは動物にされるそうで、猿人湾の猿人は、タマコロガシが及ばした力なんだろうか?バスの窓から犬を連れた彼女の姿が見えたのも不思議。

初登場の青髪の少年ソロは、一見従順そうに見えつつも「たとえ誰でも、他人の夢の中で自分を保つ事が出来るの?」などとどこか思わせぶりなセリフで、ボッカを導いていたように見えるのは気のせいか?

†「右手を御覧ください。私の右手で一番短いのは生命線です」
迷宮世界でのお色気担当眼はバスガイドのコスチュームで登場したガネッコこと園田エル。再登場…と言うか別世界のエルと本人は主張していたけど、多元世界を考えると話がややこしくなって困る。据膳食わぬは男の恥ボッカくんに明るい未来はあるんでしょうか?

脚本: 榎戸洋司, 絵コンテ: 増井壮一, 演出: 松本佳久

ふしぎの海のナディア #13 「走れ!マリー」

文句無く傑作。アクションもコメディも葛藤もやたらと密度が高い。それにしても今も昔もアニメーターは幼女が好きだね〜。

今にして思うと、ナディアの肉が嫌いと言う話は、生きるために人を殺すのは良い事かと言う(この作品の一つの)テーマの前ふりだよね。中盤で崖から落ちるマリーを助けるところでガーゴイル兵でもちゃんと人間味があるところを描きコミカルなアクションで憎めないところを出しておくことで、ラストの凄惨な場面が際立っていた。「どんな理由があるにせよ人殺しよ!」と言うナディアの正論は誰の耳にも届かず、ノーチラス号クルーの屍にすら敵意に満ちた視線と言う後味の悪い引きが強烈に印象に残る。

脚本: 大川久男, 絵コンテ: 摩砂雪, 演出: もりたけし



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